都市鉱山・レアメタルリサイクル関連銘柄を日本株で整理

都市鉱山・レアメタルリサイクル関連銘柄を日本株で見ると、本命に近いのはAREホールディングス、DOWAホールディングス、松田産業、三菱マテリアルのように、回収対象金属、処理能力、製錬・再生工程、拠点投資が公式資料で追いやすい企業です。サプライチェーンで重要なのはJX金属、住友金属鉱山、三井金属で、再資源化された金属を次の素材へ戻す役割が大きいと見られます。ニッチだが直球なのはフルヤ金属とエンビプロ・ホールディングスで、前者はPGM、後者はLIBに焦点が合っています。逆に、装置供給や総合廃棄物処理のようにテーマ接点はあっても、回収量や利益寄与が見えにくい銘柄は思惑先行になりやすく、今後は処理能力増強、リサイクル原料比率、回収ルート、テーマ関連売上の開示粒度を確認したいところです。 

本ブログに掲載している情報は、筆者の個人的な見解および情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品や銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載内容の正確性・完全性を保証するものではなく、本情報に基づいて生じたいかなる損失についても責任を負いかねます。投資判断はご自身の責任において行ってください。

テーマの整理

テーマの概要

都市鉱山とは、スマートフォン、PC、家電、基板、触媒、電池など、使用済み製品や製造工程の廃材に含まれる金・銀・銅・パラジウム・コバルト・ニッケルなどを再び資源として回す考え方です。日本は重要鉱物の多くを海外に依存しているため、都市鉱山・レアメタルリサイクルは「環境」だけでなく「資源安全保障」のテーマでもあります。エネルギー白書でも、使用済製品からの有用金属回収の高度化や代替資源の活用が重要施策として位置づけられています。さらに国連系の2024年公表資料では、世界のe-waste発生量は2022年に6,200万トンへ増えた一方、再資源化の遅れが課題とされています。 

なぜ今注目されているのか

足元では、日本でもサーキュラーエコノミー政策が進み、2025年には改正資源有効利用促進法の制度設計で、再生資源の利用義務化やGXに必要な原材料等の再資源化促進が盛り込まれました。2026年3月更新のMETI「重要鉱物」ページでも、重要鉱物の安定供給確保が継続的に打ち出されています。加えて、小型家電リサイクル制度では令和5年度の回収量が86,410トンと一定規模に達しており、EUではバッテリー規則で廃バッテリー回収や再生材利用義務化の流れが進んでいます。政策、規制、国際標準の三つが同時に動いている点が、今の注目理由です。 

日本株で関連銘柄を選ぶ視点

都市鉱山関連の日本株を見るときは、単に「リサイクル」という言葉だけで選ばず、何を回収するのか、どこで処理するのか、どの工程で稼ぐのかを分けて見るのが基本です。回収対象金属、処理能力、製錬・再生プロセス、主要顧客、拠点新設や増強が公式資料で確認できる銘柄は本命に近く、そこまで開示がなくても製錬ネットワークや部材供給を担う銘柄はサプライチェーン株として見られます。逆に、装置・汎用廃棄物処理・周辺サービスの会社は、テーマとの距離と売上寄与を慎重に確認したいところです。 

関連銘柄一覧

No.関連度証券コード会社名市場区分関連する理由注目ポイント注意点
1A5857AREホールディングス東証プライム電子基板・触媒・歯科・宝飾などの貴金属スクラップを回収・精錬する中核企業E-Scrap分析技術、電子分野回収の伸長通商政策や越境規制、貴金属事業以外との切り分け
2A5714DOWAホールディングス東証プライムE-scrap、家電、自動車、太陽光パネルまで含む統合型の資源循環網を持つ小坂製錬、熊本新拠点、LIB・PV対応金属市況・エネルギーコスト、テーマ寄与の見極め
3A7456松田産業東証プライム半導体・電子部品由来の貴金属回収と電子材料販売を一体で展開北九州新工場、半導体顧客基盤食品事業も大きく、電子業界の波を受けやすい
4A5711三菱マテリアル東証プライム大型製錬所を軸にE-Scrap処理能力の拡大を進める資源循環プレーヤーE-Scrap 24万トン体制目標、タングステン循環小名浜の構造改革、設備投資負担
5A5016JX金属東証プライム銅・貴金属・マイナーメタルの製錬とリサイクルを一体運営JX Metals Circular Solutions、Cu again銅製錬マージンや銅事業全体の影響を受ける
6A7826フルヤ金属東証プライムイリジウム・ルテニウムなどPGMの高純度リサイクルに強い99.999%再資源化、Green PGM都市鉱山全般というよりPGM特化
7A5698エンビプロ・ホールディングス東証スタンダードLIBリサイクルでブラックマス化と閉ループ化を推進14,000トン能力目標、LFP対応テーマ事業の比率がまだ小さく、先行投資も必要
8A5713住友金属鉱山東証プライムEV電池向け金属を回収するリサイクル設備を建設中Cu/Ni/Co/Li回収、2026年半ば完工予定事業化は立ち上げ局面、全社寄与はこれから
9B5706三井金属東証プライム製錬ネットワークとレアマテリアル供給で循環インフラを担う国内製錬ネットワーク、Ta/Nb/希土類テーマ売上の開示が限定的で見極めが必要
10B5707東邦亜鉛東証プライムEAFダストや使用済鉛バッテリーの再資源化を担う小名浜の環境・リサイクル事業主軸は亜鉛・鉛で、レアメタル色は相対的に薄い

銘柄別解説

AREホールディングス(5857)|関連度A

会社概要

AREホールディングスは、貴金属事業と環境保全事業を持つ持株会社です。旧アサヒホールディングスで、貴金属事業の中核はアサヒプリテック。東証プライム上場企業として、金・銀・プラチナ・パラジウムなどの回収・精錬・販売を手がけています。旧社名ベースの資料も残るため、過去資料を読むときは社名の違いに注意したい銘柄です。 

今回のテーマとの関連性

同社は電子部材、触媒、歯科、宝飾など複数分野から貴金属含有スクラップを集めるほか、電子基板向けE-Scrapのサンプリング・分析技術を自社の中核技術として掲げています。2025年3月期の会社メッセージでは、電子業界分野の回収がAI関連半導体を背景に伸びたことも確認でき、都市鉱山の増加が業務量に結びつきやすい構造です。A判定理由は、回収対象・回収分野・技術が一次情報で明確だからです。 

注目ポイント

  • 電子、触媒、歯科、宝飾と回収源が分散しており、テーマの裾野が広い点は確認しておきたいところです。 
  • E-Scrap向けのサンプリング・分析技術を核技術として明示しており、回収精度や歩留まりの優位性が注目点になります。 
  • 2025年3月期は電子分野の回収がAI関連半導体を背景に伸びており、半導体景気との接点も見えやすいです。 

注意点

  • 北米精錬事業は世界各国からの委託原料を扱うため、同社自身が通商政策の変動を意識している点は押さえておきたいです。 
  • アジアでは再資源原料の輸出入規制が事業リスクになりやすく、越境回収モデルの拡大には制度面の確認が欠かせません。 
  • グループ全体では環境保全事業も併営しているため、テーマを追うときは貴金属事業の動向を切り分けて確認したいところです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「Precious Metals Business」:回収対象分野と事業の骨格を確認。 
  • 会社公式サイト「R&D and Technology」:E-Scrapリサイクル技術の確認。 
  • 統合報告書2025、株主向けメッセージ:直近の回収動向と電子業界分野の状況を確認。 

DOWAホールディングス(5714)|関連度A

会社概要

DOWAホールディングスは、環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理の五つを中核に持つ非鉄大手です。グループは約100社で構成され、公式にも「recycling-oriented world」を掲げています。東証プライム上場で、都市鉱山を単独工程ではなく、収集から製錬までつないだネットワークで見られるのが特徴です。 

今回のテーマとの関連性

DOWAは、社会から回収したリサイクル資源を製錬・再資源化までつなぐ「integrated circular system」を公式に説明しています。小坂製錬ではE-Scrapを主原料の一つとして受け入れ、多数の金属を回収。さらに熊本拠点では将来の使用済みLIBや太陽光パネルのリサイクルも視野に入れています。2026年には日本軽金属系との金属リサイクル分野の戦略提携も公表しました。A判定理由は、回収ネットワーク、製錬設備、拡張計画が一次情報で立体的に確認できるからです。 

注目ポイント

  • 小坂製錬ではE-Scrapなどから多種類の金属を回収しており、都市鉱山テーマとの直結度が高いです。 
  • 熊本の新拠点は、半導体・電子部品・自動車の集積する九州での循環拠点強化という意味合いがあります。 
  • 2026年の戦略提携は、集荷・前処理・金属回収の強化余地を見るうえで確認しておきたい材料です。 

注意点

  • 会社業績は金属市況の下落や電力・燃料・原材料コストの上昇の影響を受けやすい点が公式資料でも示されています。 
  • DOWAは複数事業を持つため、都市鉱山テーマだけで全社業績を語らない方が整理しやすいです。 
  • LIBや太陽光パネルの取り組みは拡張途上の面もあり、処理能力や採算化の進捗は継続確認したいところです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「Environmental Management & Recycling」:回収対象とサービスの確認。 
  • 会社公式サイト「Nonferrous Metals」:小坂製錬のE-Scrap受入れと回収金属を確認。 
  • 中期計画2027・2026年提携リリース:統合循環戦略と金属リサイクル強化策の確認。 

松田産業(7456)|関連度A

会社概要

松田産業は、貴金属関連事業と食品関連事業を柱とする東証プライム上場企業です。企業サイトでも、地球資源の有効活用への貢献を前面に出しています。とくに貴金属関連事業は、回収・精錬・電子材料販売・産業廃棄物処理を組み合わせた独特の事業構造を持っており、都市鉱山テーマでは理解しやすい会社です。 

今回のテーマとの関連性

同社は公式説明資料で、自社の強みを「貴金属リサイクルを中心に、電子材料販売や産廃処理まで含む統合的なバリューチェーン」と表現しています。加えて、半導体メーカーが集積する北九州で、貴金属リサイクル機能を備えた新工場を稼働させました。電子・半導体の都市鉱山に寄り添う設計が確認しやすく、A判定理由は、回収源、顧客産業、拠点増強が一次情報でつながっているからです。 

注目ポイント

  • 貴金属リサイクルから電子材料販売、産廃処理まで一気通貫で見られる点が最大の注目ポイントです。 
  • 北九州新工場は、半導体関連顧客が集積する地域での処理能力強化として確認しておきたい動きです。 
  • 会社説明では、同社の競争力の中心に「貴金属リサイクル」があることを明言しています。 

注意点

  • 全社では食品事業も大きいため、都市鉱山テーマの純度は専業リサイクル企業より下がります。 
  • 会社資料では、電子機器分野の生産停滞が貴金属リサイクルや関連サービスに影響したことが確認できます。 
  • 新工場は追い風ですが、立ち上がり後の稼働率や顧客取り込みを継続確認したいところです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「株式情報」:証券コード・市場区分の確認。 
  • 統合報告書2024・2025、会社説明会資料:北九州新工場とバリューチェーン戦略の確認。 
  • 決算説明会スクリプト:電子分野の市況影響と競争力の源泉を確認。 

三菱マテリアル(5711)|関連度A

会社概要

三菱マテリアルは、金属事業、高機能製品、加工事業、再生可能エネルギー事業を持つ総合素材メーカーです。会社概要では、金属事業の中に「家電等のリサイクル」を明記しており、東証プライム上場企業として資源循環を事業の中核の一つに置いています。 

今回のテーマとの関連性

同社はE-Scrap処理で世界有数の規模を持ち、処理能力は年16万トン、2030年度末までに24万トンへ拡大する方針を示しています。さらに、2025年に取得したH.C. Starckを通じて世界有数のタングステン再資源化能力も取り込みました。2026年3月の小名浜方針でも、銅精鉱依存からリサイクル原料比率を高める方向が公表されています。A判定理由は、E-Scrap・タングステン・LIB関連の資源循環を公式資料で数量付きで追えるからです。 

注目ポイント

  • E-Scrap処理能力16万トン、将来24万トン体制の目標は、都市鉱山テーマを見るうえで非常にわかりやすい指標です。 
  • H.C. Starck取得により、タングステンのグローバル循環もテーマに加わりました。 
  • 小名浜の戦略見直しでは、リサイクル原料比率を高める方向が明示されており、資源循環への軸足の置き方が見えます。 

注意点

  • 小名浜製錬所では銅精鉱処理停止に向けた構造改革が進んでおり、短中期では体制変更の影響を受けやすいです。 
  • 24万トン体制への拡張は設備投資を伴うため、回収量の増加だけでなく採算性も確認したいところです。 
  • 会社全体は幅広い素材・加工事業を抱えており、テーマ関連の伸びが株式ストーリーのすべてにはなりません。 

参考情報

  • 会社公式サイト「会社概要」「Stock Information」:事業概要、証券コード、市場区分の確認。 
  • 会社公式サイト・IR資料:E-Scrap処理能力拡大方針の確認。 
  • 会社公式リリース:H.C. Starck取得、小名浜方針の確認。 

JX金属(5016)|関連度A

会社概要

JX金属は、銅とマイナーメタルを中心とする非鉄企業で、資源開発、製錬・精錬、先端素材までを手がけます。2025年3月に東証プライムへ上場しており、古い資料では非上場時代の扱いが残る点には注意が必要です。事業全体がIoT・AI進展に必要な素材供給と結びついています。 

今回のテーマとの関連性

同社は、使用済み家電や電子機器などのリサイクル原料を銅製錬に取り込み、銅だけでなく貴金属やマイナーメタルも副産物として回収しています。2024年7月には、自動車用使用済みLIBの回収・再資源化を担うJX Metals Circular Solutionsを始動。さらに「Cu again」プロジェクトでは、2025年に原料100%リサイクルの高機能銅合金も投入しました。A判定理由は、都市鉱山から製錬・再素材化までの流れが公式資料で明瞭だからです。 

注目ポイント

  • 製錬とリサイクルを一体運営しており、使用済み家電・電子機器から銅、貴金属、マイナーメタルまで回収できる点が強みです。 
  • JX Metals Circular Solutionsの始動で、車載LIBの回収ルート整備が一段進みました。 
  • FY2024の電気銅リサイクル比率は24.6%、約10万トン相当まで高まっており、実績指標として追いやすいです。 

注意点

  • 会社全体では半導体材料や高機能材の存在感も大きく、株式評価が都市鉱山テーマだけで決まるわけではありません。 
  • 製錬マージン悪化や銅精鉱不足の影響で、生産や設備方針の見直しが生じうる点は補足情報として確認しておきたいです。 
  • 上場から日が浅いため、過去記事や旧体制の資料を読むときは、事業ポートフォリオの変化を意識したいところです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「Metals & Recycling」「Resource Recycling」:事業構造と循環戦略の確認。 
  • 会社公式リリース「Start of Operations at JX Metals Circular Solutions」:使用済みLIB関連の体制確認。 
  • 会社公式リリース「Cu again」「FY2024 Resource Circulation Achievements」:再生銅比率と製品展開の確認。 

フルヤ金属(7826)|関連度A

会社概要

フルヤ金属は、イリジウムやルテニウムなどの白金族金属を中心とした工業用貴金属の製造・販売・回収・リサイクルを行う東証プライム上場企業です。会社サイトでも、製品販売と回収・リサイクルサービスの一体提供を前面に出しています。都市鉱山全般というより、PGMに深く刺さるニッチ企業として見ると理解しやすい銘柄です。 

今回のテーマとの関連性

同社は、技術的に難しいイリジウム・ルテニウム等の回収技術を確立し、高品位から低品位まで効率的に回収・精製できると説明しています。公式には、リサイクルキャパシティが世界生産量を上回る点も強みとして提示。2025年には旭化成と食塩電解用セル・電極の金属リサイクル実証も開始しました。A判定理由は、レアメタルの中でもPGMの再資源化に極めて直結しているからです。 

注目ポイント

  • イリジウム・ルテニウムという希少金属に特化した高純度再資源化技術が、最大の差別化ポイントです。 
  • 世界生産量以上のリサイクルキャパシティを強みとして示しており、原鉱依存を減らす構造に注目できます。 
  • 2025年の旭化成との実証は、顧客側の循環エコシステム構築につながる動きとして確認しておきたいです。 

注意点

  • テーマ適合度は高い一方、対象金属はPGMに寄るため、都市鉱山全般の広がりを狙う銘柄とは少し性格が異なります。 
  • 用途は先端産業向けが多く、顧客の設備投資や産業サイクルの影響を受けやすい面があります。 
  • 企業理解には「白金族リサイクル特化」と捉える方が実態に近く、キーワードだけで都市鉱山全体の代表格と見るのはやや粗いです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「Products and Services」「At a Glance」:事業モデルと対象金属の確認。 
  • 会社公式サイト「省資源」「バーチャル工場見学:リサイクル」:回収技術と高純度精製の確認。 
  • 会社公式リリース:旭化成との金属リサイクル実証開始。 

エンビプロ・ホールディングス(5698)|関連度A

会社概要

エンビプロ・ホールディングスは、金属・廃棄物リサイクル、グローバルトレーディング、リチウムイオン電池リサイクルなどを展開する持株会社です。確認時点の市場区分は東証スタンダードです。なお、過去の英語版資料にはプライム表記が残っており、最新のJPXと株式情報ページを優先するのが安全です。 

今回のテーマとの関連性

同社グループのVOLTAは、LIBを加熱・破砕・選別し、コバルト・ニッケル・リチウムを含むブラックマスを回収する事業を展開しています。会社資料では「battery to battery」の閉ループ化を明示。2023年には茨城県ひたちなか市の新工場用地・建屋取得を公表し、2027年6月期までに処理能力14,000トンを目標に据えました。さらにLFP・LMO電池やバッテリーパスポート対応も打ち出しています。A判定理由は、LIBリサイクルが独立事業として明示されているからです。 

注目ポイント

  • ブラックマス化を起点にLIB-to-LIBの閉ループを目指しており、テーマへの直球度が高いです。 
  • 2027年6月期までに14,000トン処理能力を目標としており、能力拡張の進捗を追いやすいです。 
  • バッテリーパスポート対応やLFP・LMOへの対応拡大は、制度面・技術面の両方で確認したいポイントになります。 

注意点

  • 会社資料では、2024年6月期見通し時点でLIBリサイクル事業の売上構成比が2.4%にとどまっており、全社に占める比率はまだ小さめです。 
  • 同じく会社資料で、電池材料の需給緩和による利益率低下が示されており、市況の影響を受けやすいです。 
  • 今後の使用済電池増加を見込んだ先行投資が続くため、量の拡大と採算改善がセットで進むかを確認したいところです。 

参考情報

  • 会社公式サイト「事業内容」「会社概要」:リチウムイオン電池リサイクル事業と会社概要の確認。 
  • 公式サステナビリティ資料:ブラックマス、LFP対応、バッテリーパスポート対応の確認。 
  • 会社公式リリース:茨城新拠点取得と14,000トン目標の確認。 

住友金属鉱山(5713)|関連度A

会社概要

住友金属鉱山は、鉱山、非鉄金属の製錬・精錬、先端材料を手がける東証プライム上場企業です。長い製錬技術の蓄積を持ち、EV・蓄電池に使われるニッケルやコバルトとも接点が深い会社として知られています。都市鉱山テーマでは、既存の製錬・精錬基盤を使った電池リサイクルの立ち上げが焦点です。 

今回のテーマとの関連性

住友金属鉱山は、使用済みLIBなどから銅、ニッケル、コバルト、リチウムを回収するリサイクル設備を、東予工場とニッケル精錬所に建設すると2024年3月に公表しました。2024–2027年度の3カ年計画期間中に年1万トン処理体制の確立を目指し、完工は2026年半ばの予定です。A判定理由は、まだ立ち上げ局面ではあるものの、回収対象金属・場所・完工時期が一次情報で明確だからです。 

注目ポイント

  • Cu/Ni/Co/Liを回収対象として明示しており、EV電池の資源循環テーマに直結しています。 
  • 既存の製錬・精錬技術と組み合わせて電池リサイクルを進める構図は、競争力の源泉になり得ます。 
  • 2026年半ば完工予定という時期が明確で、進捗を追いやすい案件です。 

注意点

  • 会社自身が「commercializationを検討中」と表現しており、本格収益化はこれからの段階です。 
  • 全社では鉱山や製錬・材料事業の規模が大きく、当面はリサイクル単独で全社業績を左右する水準ではありません。 
  • 立ち上げ初期は、処理量・歩留まり・顧客ルートの確認が特に重要になります。 

参考情報

  • 会社公式リリース:LIBリサイクル設備建設決定。 
  • 会社公式サイト「Recycling of lithium-ion secondary batteries」:計画規模と事業化検討の確認。 
  • 会社公式サイト「Contributions to a Circular Economy」「Smelting & Refining Business」:循環経済での位置づけの確認。 

三井金属(5706)|関連度B

会社概要

三井金属は、機能材料、金属、触媒、レアマテリアルなどを多角的に展開する東証プライム上場の非鉄材料メーカーです。株式基本情報では東証プライム上場・証券コード5706を確認できます。都市鉱山テーマでは、専業というより、製錬ネットワークとレアマテリアル供給の基盤企業として見るのが自然です。 

今回のテーマとの関連性

同社の統合報告書2025では、金属事業でリサイクル原料の活用により一次原料使用を減らしていることを説明しています。また、現行の環境ページでは、国内七つの製錬所をつないだ独自のリサイクルネットワークを確立し、電炉ダストなどを活用しているとしています。さらにレアマテリアル事業では、Ta、Nbや希土類製品も展開しています。B判定理由は、循環インフラとして重要でも、都市鉱山・レアメタルリサイクルそのものの寄与がAほど切り出しにくいからです。 

注目ポイント

  • 七つの製錬所を結ぶリサイクルネットワークは、サプライチェーン面での強みとして見やすいです。 
  • 金属事業でリサイクル原料の活用を進めており、循環型調達の受け皿として注目できます。 
  • Ta、Nb、希土類などレアマテリアルの供給力は、テーマ周辺の重要要素です。 

注意点

  • 会社の事業領域が広く、都市鉱山テーマだけで全社を評価するのは難しいです。 
  • 公式資料ではテーマ売上の切り分けが限定的で、どこまで業績連動するかは追加確認が必要です。 
  • 触媒、銅箔、機能材料など他事業の材料サイクルの影響も大きく、キーワード先行で見ない方が整理しやすい銘柄です。 

参考情報

  • 会社公式サイト「Basic Stock Information」:証券コード・市場区分の確認。 
  • 統合報告書2025:金属事業でのリサイクル原料活用の確認。 
  • 会社公式サイト「循環型社会の実現に向けて」:製錬ネットワークと再資源化の確認。 

東邦亜鉛(5707)|関連度B

会社概要

東邦亜鉛は、製錬、資源、電子部材、機能材料、環境・リサイクル事業を持つ東証プライム上場企業です。会社説明では、主力は亜鉛・鉛などの非鉄製錬ですが、環境・リサイクル事業を独立して持っています。都市鉱山テーマでは、レアメタル専業ではなく、非鉄資源循環の担い手として見る銘柄です。 

今回のテーマとの関連性

同社は、1973年に国内初の電炉ダストからの酸化亜鉛回収を企業化したと説明しており、小名浜製錬所では産業廃棄物から有価金属を回収するマテリアルリサイクルも手がけています。英語版ページでは「urban mines」からの再資源化を明示し、また使用済み鉛バッテリーの再資源化も展開しています。B判定理由は、直接リサイクル事業を持つ一方、主軸が亜鉛・鉛でありレアメタル色はA群より薄いからです。 

注目ポイント

  • EAFダストからの酸化亜鉛回収という長い実績は、都市鉱山の産業インフラとして見やすいです。 
  • 小名浜での有価金属回収や「urban mines」表記は、テーマとの接点を確認する材料になります。 
  • 使用済み鉛バッテリー再資源化まで行っており、資源循環の範囲は広めです。 

注意点

  • 回収対象の中心は亜鉛・鉛に寄るため、レアメタルリサイクル銘柄としてはやや周辺寄りです。 
  • 全社売上の重心は製錬・資源事業にあり、都市鉱山テーマの寄与を単独で見極めにくい面があります。 
  • テーマで追うなら、環境・リサイクル事業の収益性や回収金属の内訳を追加で確認したいところです。 

参考情報

  • JPX上場会社情報・会社概要:証券コード・市場区分・事業区分の確認。 
  • 会社公式サイト「環境・リサイクル事業」:小名浜での有価金属回収の確認。 
  • 会社公式サイト「廃棄物の資源有効活用」「鉛バッテリーリサイクル事業」:再資源化対象の確認。 

除外・参考扱いとした銘柄

会社名理由
NPC太陽光パネルのリサイクル装置・サービスを持つが、都市鉱山・レアメタルリサイクルの中核企業というより装置・サービスの周辺恩恵株としての性格が強いため、今回は参考扱い。
TREホールディングス廃棄物処理・資源循環の総合企業としては有力だが、レアメタルや都市鉱山回収の直接寄与を一次情報で切り分けにくいため、今回は採用を見送った。

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