梅雨とは、気象庁が「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間」と定義する季節現象です。梅雨時にまず注意したいのは、大雨・冠水・土砂災害、食中毒、熱中症のような命や健康に関わるリスクです。新聞紙、重曹、炭、すのこ、置き型除湿剤などの電気を使わない湿気対策は、靴箱や押し入れのような狭い空間では役立ちますが、部屋全体を強力に除湿する方法ではありません。大雨時の避難や警報の解釈、熱中症、食品安全は、記事だけで完結させず、気象庁・自治体・厚生労働省などの公式情報をその都度確認するのが前提です。
梅雨とは?雨が続きやすくなる理由

梅雨とは、毎日雨が降る期間ではありません。気象庁は、梅雨を「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間」と定義しており、天気図に典型的な梅雨前線が描かれない日でも、雨や曇りが続くなら梅雨として扱うことがあります。つまり、「今日は前線が見えないから梅雨ではない」「晴れたから梅雨明けした」とは限らない、ということです。
雨が続きやすくなる大きな理由は、南からの暖かく湿った空気と、北側の比較的冷たい空気がぶつかり、日本付近に梅雨前線が停滞しやすくなるためです。気象庁の地方気象台解説では、太平洋高気圧の張り出しと、北側の冷たい空気との境目に梅雨前線ができ、前線が停滞したり前線上に低気圧ができたりすると大雨になることがあると説明しています。
梅雨入り・梅雨明けは、スイッチのように一日で切り替わるものでもありません。気象庁は、梅雨入り・梅雨明けには平均5日程度の「移り変わり」の期間があり、そのおおむね中日を「○日頃」と表現すると説明しています。調査時点の2026年の速報値でも、この考え方で梅雨入り・梅雨明けが公表されています。
地域差も大きいです。沖縄・奄美は本州より早く梅雨の影響を受けやすく、北海道は梅雨前線がはっきりしない年が多いため、本州などと同じ意味での梅雨はありません。ただし、北海道でも雨や曇りが多い梅雨のような時期がある年はあります。細かな日付は毎年変わるため、梅雨入り・梅雨明けの最新は気象庁の速報で確認するのが確実です。
梅雨時に気を付けることは何か
梅雨時に気を付けることは、大きく七つあります。
第一に、細菌が増えやすい時期の食中毒。
第二に、湿度上昇で起こりやすいカビ・ダニ。
第三に、気圧や湿度、寒暖差、日照不足の影響を受けやすい体調不良。
第四に、前線や集中豪雨による大雨・冠水・土砂災害。
第五に、濡れた路面や視界不良による交通事故・転倒。
第六に、乾きにくさからくる部屋干しの生乾き。
第七に、こもった湿気やにおい、活動量の低下による気分の落ち込みです。
重要なのは、これらを同じ重さで並べないことです。梅雨対策という言葉からは、除湿剤や洗濯の工夫が先に浮かびがちですが、優先順位はまず命と健康、次に食べ物と住まい、最後に快適性です。この順番を逆にすると、部屋のにおい対策はしたのに、危険な冠水道路を通ってしまった、節電を優先して熱中症を見落とした、といった本末転倒が起こります。
優先順位で見る梅雨対策
| 優先 | 主なリスク | まずやること |
|---|---|---|
| 命と健康 | 大雨、冠水、土砂災害、熱中症 | 警報・キキクル・自治体避難情報・ハザードマップを確認。暑さは我慢しすぎない |
| 食品 | 食中毒 | 冷蔵・保冷・手洗い・再加熱・常温放置の回避 |
| 住まい | カビ、ダニ、結露 | 湿度確認、通気、家具の隙間、収納の開放、濡れた物を残さない |
| 日常 | 部屋干し、靴、布団 | 乾燥時間を短くする配置、靴を乾かして収納、布団を敷きっぱなしにしない |
| 快適性 | におい、不快感、気分の落ち込み | 光・睡眠・軽い運動・室内の湿気とにおいの低減 |
この優先順位は、気象庁・国土交通省・厚生労働省・環境省・自治体の公的情報を、家庭生活の判断順に並べ替えたものです。
食中毒を防ぐ梅雨時の食品管理
梅雨時の食品管理で最優先なのは、「常温に長く置かない」「手や器具から菌を付けない」「しっかり加熱する」の三つです。厚生労働省は、家庭でも食中毒は起こり得るとしたうえで、冷蔵や冷凍が必要な食品はすぐに入れること、こまめな手洗い、生肉や生魚に触れた包丁・まな板は洗って熱湯をかけること、加熱する食品は中心温度75℃で1分以上を目安に十分加熱すること、残り物は浅い容器に小分けして早く冷ますこと、温め直すときも十分加熱することを案内しています。
買い物の段階でも差が出ます。厚生労働省は購入した食品は肉汁や魚の水分が漏れないように分けて持ち帰り、できれば保冷剤を一緒に使うよう案内しています。農林水産省も、冷蔵・冷凍品は買い物の最後に買い、氷やドライアイスで保冷し、車のトランクには入れないよう勧めています。
作り置きは鍋ごと常温放置しないが基本です。厚生労働省は、残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存するよう勧めています。カレー、煮物、スープのような量が多い料理ほど、鍋の中心まで冷えるのに時間がかかるため、浅い容器へ分けて冷ます方が安全側です。また、時間が経ち過ぎたものは思い切って捨てる、という判断も重要です。
お弁当は清潔・乾燥・冷却の三点で考えると整理しやすくなります。農林水産省は、お弁当箱は十分乾かし、洗った直後に詰めるなら清潔なふきんで水分をしっかり拭き取ること、調理器具はきちんと乾燥させたものを使うこと、梅雨時期や夏場は使い捨てカップの利用も有効と案内しています。さらに厚生労働省は調理後の食品を速やかに10℃以下まで冷やすか65℃以上で保管するよう示しており、家庭のお弁当でも温かいまま密閉しないで十分冷ましてからふたをするという考え方が実務的です。保冷剤や保冷バッグを使うと、持ち運び中の温度上昇も抑えやすくなります。
注意したいのは、見た目やにおいが大丈夫だから安全とは限らないことです。農林水産省の食品安全資料でも、におい・色・味では食中毒菌が増えていることが分からない食品があると案内されています。生肉・魚・卵の扱い、冷蔵、再加熱、保冷をセットで考え、見た目だけで最終判断しないことが大切です。
カビ・ダニを増やさない住まいの湿気対策
梅雨の湿気対策は、まず湿度を見える化することから始めるのが現実的です。さいたま市は、建築物衛生法の管理基準値として相対湿度40〜70%を示し、70%を超えるとカビやダニが生育しやすいと説明しています。千葉市は家庭向けの目安として相対湿度50〜60%が理想、70%以上ではダニが繁殖しやすいと案内しています。家庭ではこの二つを踏まえ、まずは70%超えを避ける、できれば50〜60%台に近づけるくらいの考え方が実用的です。
湿度が高くなりやすいのは、押し入れ、クローゼット、家具の裏、北側の部屋、外壁側、浴室まわり、キッチン、玄関・靴箱などです。大東市は押し入れの中や家具の裏は湿った空気がたまりやすいと説明し、仙台市や品川区、名古屋市は家具を壁から少し離すこと、押し入れを開けて通気を良くすること、押し入れにすのこを敷くことなどを案内しています。
布団は敷きっぱなしにしないことが重要です。品川区は、布団を敷きっぱなしにせず毎回あげることをカビ予防の基本として案内しています。人は睡眠中にも汗をかくため、敷きっぱなしにすると湿気が逃げにくく、畳・床・マットレス側に湿気がこもりやすくなります。起床後すぐにたたむより、少し湿気を逃がしてから上げる方が理にかなっています。
浴室や洗面所は、水滴を残さないことが最も効きます。大田区や吹田市の案内では、浴室の換気、結露や水滴の拭き取り、湿気の排除がカビ対策の基本です。つまり、見えてから拭くより、濡れた状態を長く続けないことが先です。風呂場の壁や床の水滴をワイパーやタオルで落とし、濡れたバスマットは放置せず乾かすだけでも差が出ます。
また、カビが見えたときに表面だけ拭いて終わるのも不十分です。厚生労働省のシックハウス相談マニュアルでは、湿気やカビは健康影響と関連し得るため、過剰な湿気や微生物の増殖を最小限に抑えるべきとされています。見えているカビを掃除しても、原因の湿気、結露、通気不足を放置すれば再発しやすいということです。
電気を使わない湿気対策の基本原則
電気を使わない湿気対策は、湿気を入れすぎない / 空気を通す / 水分を吸わせる / 濡れたものを残さないの四原則で考えると失敗しにくくなります。ポイントは、吸湿材を置くことだけが湿気対策ではないという点です。換気、通気、水分の拭き取り、収納前の乾燥まで含めて初めて対策になります。
第一の原則は、湿気を入れすぎないことです。炊事や入浴の湯気、室内干し、濡れた傘や靴は、家の中で湿気を増やす大きな要因です。名古屋市は、入浴後の換気、炊事中の換気、室内で発生する湿気を抑えることを勧めています。雨の日でも、室内の湯気やにおいが強い場面では、短時間でも空気を動かした方がよいことがあります。
第二の原則は、空気を通すことです。目黒区は、換気の入口と出口を離すこと、風があるときは二方向の窓を少しずつ開けることが効率的と説明しています。雨の日の換気は常に悪いわけではなく、外の湿度が高い日は全開で長時間よりも、対角の窓を少し開けて短時間の方が現実的です。
第三の原則は、水分を吸わせることです。新聞紙、炭、重曹、置き型除湿剤は、この役割を担う補助策です。ただし、公的・自治体資料で案内される用途の中心は、下駄箱、押し入れ、クローゼット、シンク下のような狭い空間です。したがって、これらを部屋の隅に一つ置いて部屋全体を強力に除湿しようとするのは、期待の置き方としてズレています。
第四の原則は、濡れたものを残さないことです。濡れた靴や傘をそのまま収納に入れる、風呂場の水滴を残す、結露を放置する、という行動は、吸湿材をいくら置いても打ち消しにくい湿気の供給源になります。対策は、吸うことより先に、残さないことです。
そして限界もあります。電気を使わない湿気対策は、収納や靴箱のような狭い空間の補助策としては有効ですが、真夏に近い高温多湿の室内全体を快適域まで下げる強い除湿手段ではありません。厚生労働省は、熱中症は屋外だけでなく室内でも起こり、場合によっては死亡することがあると案内しています。暑さが強い日は、節電や電気不使用を優先しすぎず、体調を守る判断を優先してください。
電気を使わない湿気対策:場所別の具体例
すぐ実践しやすいように、場所別に整理します。
| 場所 | 電気を使わない具体策 | 向いていること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 靴箱・玄関 | 新聞紙、炭、重曹、置き型除湿剤、傘の水切り、靴を乾かしてから収納 | 靴の一時吸湿、こもったにおいの軽減、局所除湿 | 濡れた靴や傘をそのまま入れない。新聞紙や中身がたまった除湿剤は放置しない |
| 押し入れ・クローゼット | すのこ、扉を少し開ける、詰め込みすぎない、壁との隙間、除湿剤 | 通気の確保、収納内のこもり湿気対策 | 収納量が多すぎると空気が流れにくい |
| 布団・寝室 | 敷きっぱなしにしない、起床後すぐ密閉しない、すのこ、マットレスを立てる | 寝具下の湿気を逃がす | 部屋全体が多湿なら寝具だけでは不十分 |
| 風呂場・洗面所 | 水滴をワイパーやタオルで落とす、濡れたマットを放置しない、通気する | カビの発生源を減らす | 洗剤・カビ取り剤は表示どおりに使う |
| キッチン・シンク下 | 湯気をこもらせない、除湿剤を小空間に置く、調味料・食品の保存場所確認、水漏れ放置しない | シンク下や戸棚の局所湿気対策 | 高温多湿や水漏れが続くと吸湿材だけでは追いつきにくい |
この表は、自治体の住環境衛生案内と食品保存・防災情報をもとに、家庭での行動に落とし込んだ整理です。押し入れや靴箱ではすのこ・除湿剤・通気、寝具では敷きっぱなし回避、浴室では水滴除去、シンク下では水濡れ回避が基本になります。
新聞紙・重曹・炭・除湿剤・すのこの使い分け
以下は、自治体資料や住環境衛生情報から整理した使い分けの目安です。定量的な性能比較ではなく、どこに向くかを判断するための表として読み取ってください。
| 手段 | 向いている場所 | 得意なこと | 苦手なこと | 交換・乾燥 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新聞紙 | 靴の中、靴箱、傘まわり | 一時的な水分吸収 | 部屋全体の除湿 | 湿ったら早めに交換 | 濡れたままでは逆に湿気源になりやすい |
| 重曹 | 靴箱、小さな収納、においが気になる場所 | におい対策の補助、軽い吸湿 | 強力な除湿 | 湿気たら入れ替え | 粉がこぼれやすい場所は不向き |
| 炭・竹炭 | 靴箱、クローゼット、シンク下 | 調湿・脱臭の補助 | 高湿度の室内全体 | 乾燥して繰り返し使うタイプもある | 製品仕様を確認する |
| 置き型除湿剤 | 押し入れ、クローゼット、靴箱 | 狭い収納の除湿 | 部屋全体の除湿 | 水がたまったら交換 | 液漏れ・破損に注意 |
| すのこ | 押し入れの床、布団やマットレスの下 | 通気の確保 | 水蒸気そのものの除去 | 定期的に乾燥・掃除 | 通気改善の道具であって除湿剤ではない |
苫小牧市の広報では、炭・重曹・新聞紙をそれぞれ下駄箱や小空間の湿気・におい対策として紹介しています。練馬区や台東区の資料でも、除湿剤やすのこは靴箱や収納場所の湿気対策として案内されており、国民生活センターには家庭用除湿剤の液漏れ相談事例があります。これらを総合すると、局所には向くが部屋全体には向きにくい、手入れや交換を怠ると逆効果という理解が最も実務的です。
部屋干しと生乾き臭を減らすコツ
部屋干しで一番大切なのは、洗濯物を早く乾く形に並べることです。生乾き臭は、洗濯後も湿った時間が長いほど起こりやすく、NITEの公開資料でも生乾き臭の原因となるモラクセラ細菌への言及があります。電気を使わない範囲でやるなら、洗濯物の間隔を空ける、厚手や乾きにくいものを端や風の通りやすい側に、バスタオルの枚数を減らして小さめタオルを活用する、洗濯槽の汚れも見直す、という順に考えると改善しやすいです。
ただし、風を使えない場合には限界があります。乾きにくい日が続くと、配置の工夫だけでは乾燥時間を十分に短縮できないことがあります。政府広報も、衣類乾燥機や浴室乾燥機は部屋干しと併用して使用時間を短くすると案内しており、逆にいえば、電気を使わない部屋干しは条件次第で限界があるということです。本記事は電気不要の工夫を中心に扱いますが、臭いが何度も残るなら、サーキュレーターや除湿機の併用も現実的な選択肢です。
梅雨時の体調不良とメンタル対策
梅雨時に起こりやすい不調としては、頭痛、だるさ、めまい、眠りの浅さ、集中しにくさなどがあります。日本医師会は、雨の日に体調が悪くなる「天気痛」について、気圧低下で起こりやすい頭痛などを解説しています。すべてが梅雨だけで起こるわけではありませんが、気圧変化、湿度、寒暖差、室内環境の悪化が重なると、いつもより不調を感じやすい人はいます。
対策は、強い治療法を探すことより、生活リズムを崩しにくくすることです。厚生労働省の健康日本21では、朝の光は体内時計を早める方向に働くこと、起床後から午前中に多くの光を浴びることが睡眠リズム調整に役立つこと、習慣的な有酸素運動や室内運動が寝つきや睡眠の質の改善に役立つことを紹介しています。梅雨時は外出量が減りがちなので、朝にカーテンを開ける、室内でも少し体を動かす、睡眠時間を崩しすぎない、という地味な行動が効きます。
あわせて、部屋の湿気やにおいを減らすことも大切です。じめじめした環境そのものが休まりにくさをつくるからです。症状が強い場合、長引く場合、日常生活に支障が出る場合は、記事だけで判断せず、医療機関などへ相談してください。熱中症の可能性がある症状が混じるときも同様です。
大雨・冠水・土砂災害への備え
梅雨対策で最も優先順位が高いのは、大雨災害への備えです。国土交通省のハザードマップポータルサイトは、住所入力や現在地検索だけで、その地点の災害リスクや避難時の行動を文字情報で確認しやすくするよう改良されています。まず自宅、職場、通学先、よく通る道のリスクを見ておくことが出発点です。
調査時点では、気象庁は2026年5月29日から、警戒レベルの数字を情報名称に付けた新たな防災気象情報を運用しています。たとえば従来の大雨警報は「レベル3大雨警報」となり、危険が高まるとレベル4の危険警報が出ます。大雨時は、警報・注意報だけでなく、キキクル、河川の水位やライブカメラが見られる川の防災情報、そして自治体の避難情報を合わせて見るのが実践的です。
川、用水路、地下道、アンダーパスには近づかないことも重要です。国土交通省は、冠水した道路では路面や道路端が見えづらく、水深が分からない場所、とくにアンダーパスには進入しないよう呼びかけています。浅く見えても、車両停止、流される危険、マンホールや側溝の危険があります。歩行者や自転車でも浅そうだから行けると判断しない方が安全です。
備えとしては、水、非常食、簡易トイレ、ライト、モバイルバッテリー、常備薬などを手元にまとめておくと、停電や移動の制約に対応しやすくなります。広島県の防災グッズ一覧や東京都の防災資料でも、水、携帯トイレ、モバイルバッテリーは基本装備として挙げられています。避難判断そのものは地域事情に依存するため、最終的には自治体の最新情報を優先してください。
雨の日の交通事故・転倒を防ぐコツ
雨の日は、路面の滑りやすさと視界不良が重なります。警察庁の自転車交通安全教育ガイドラインでは、雨天時は路面が滑りやすく、特にマンホールや白線上は速度を落として通る必要があるとしています。歩行でも同じで、駅構内、コンビニ入口、タイル床、マンホール、横断歩道の白線は滑りやすい場所として意識しておくと安全です。
歩行時は視界を確保できる傘や服装が役立ちます。福岡県警は、雨の日は前がよく見えるように傘を差すか、透明の傘でできるだけ視界を確保すること、明るい色のカッパや傘を勧めています。夜間は暗い服装より、明るい服や反射材の方が見つけてもらいやすくなります。
自転車では傘差し運転を避けてください。警察庁の教則は、傘を差したり、物を手やハンドルに提げたりして乗るのはやめるよう明記しています。視野が狭くなり、安定も失いやすくなるため、雨具の着用や公共交通機関への切り替えの方が安全です。
車では、停止距離が伸び、ガラスが曇りやすく、視界も悪くなります。警察庁の交通安全教育指針や自治体の交通安全案内でも、雨天時は視界確保と長めの車間距離が基本です。無理に速度を出さず、冠水が見えたら進まない判断を優先してください。
やってはいけない梅雨対策・逆効果になりやすい行動
下の表は、やりがちな失敗をまとめたものです。
| やりがちな行動 | 逆効果になりやすい理由 |
|---|---|
| 雨の日は絶対に換気しないと思い込む | 湯気・におい・こもった湿気が残り、空気が停滞しやすい |
| 置き型除湿剤で部屋全体を除湿しようとする | 向くのは収納や靴箱などの小空間が中心 |
| 湿った新聞紙や除湿剤を放置する | 交換や処理が遅れると、吸った水分そのものが問題になる |
| 濡れた靴や傘を収納に入れる | 収納内の湿気源になる |
| 布団を敷きっぱなしにする | 寝具の下に湿気がこもりやすい |
| 家具を壁に密着させる | 家具裏に空気が通らず、結露やカビが出やすい |
| 食品を鍋ごと常温放置する | 冷えるまで時間がかかり、菌が増えやすい温度帯が長く続く |
| 温かい弁当をすぐ密閉する | 水分がこもりやすく、冷却も遅れる |
| 節電を優先しすぎて暑さや体調不良を放置する | 室内でも熱中症は起こる |
逆効果になりやすい理由は、換気の基本、収納の局所除湿の考え方、寝具・家具の通気、食品の冷却と再加熱、室内熱中症の公的情報に基づいています。
今日からできる梅雨対策チェックリスト
以下は、今日から順に確認できる実践チェックリストです。上で使った一次情報を家庭用に言い換えたものです。
- 食品管理:冷蔵・冷凍品はすぐしまう / 生肉・魚・卵をほかの食品に触れさせない / 作り置きは浅い容器に分ける / 残り物は再加熱する
- 湿気対策:温湿度計を見る / 窓・収納・家具裏の通気を意識する / 結露や水滴を拭く
- 収納:押し入れ・クローゼットを詰め込みすぎない / 除湿剤やすのこを小空間に使う
- 洗濯:部屋干しは間隔を空ける / 厚手は乾きやすい位置へ / 洗濯槽の汚れも確認する
- 靴・玄関:濡れた靴と傘は乾かしてからしまう / 靴箱に新聞紙や除湿剤を補助的に使う
- 布団:敷きっぱなしにしない / 起床後すぐ閉じ込めず湿気を逃がす
- 防災:自宅と通勤・通学先のハザードマップを確認 / 警報、キキクル、川の防災情報、自治体情報の見方を確認
- 体調管理:朝に光を浴びる / 室内でも少し体を動かす / 暑さを我慢しすぎない
まとめ:梅雨は「湿気」と「安全管理」を分けて考える
梅雨の本質は、春から夏への移り変わりの中で、雨や曇りの日が増え、湿気も高まりやすくなる季節現象だということです。だから対策も、「湿気対策」だけでひとくくりにせず、まずは大雨・冠水・土砂災害・熱中症・食中毒のような安全管理を優先し、その次にカビ・ダニ・部屋干し・においのような住環境の問題を整える方が失敗しにくくなります。新聞紙、重曹、炭、すのこ、置き型除湿剤などの電気を使わない湿気対策は、靴箱や押し入れなどの小空間では役立ちますが、部屋全体を完全に除湿する手段ではありません。迷ったときは、気象庁、自治体、厚生労働省、国土交通省などの公式情報を確認しながら、今日できる小さな行動から始めるのが現実的です。
よくある疑問Q&A
Q. 梅雨とは何ですか?
A. 梅雨とは、気象庁が「晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる現象、またはその期間」と定義する季節現象です。毎日一日中雨が降ることを意味するわけではなく、曇りや晴れ間を含みながら、雨が多くなりやすい時期を指します。
Q. 梅雨入りと梅雨明けはどう決まるのですか?
A. 気象庁は、天候の移り変わりを総合的に見て、梅雨入り・梅雨明けの「時期」を速報として発表します。平均5日程度の移り変わりの期間があるため、ある一日をピンポイントで切り分けるのではなく、「○日頃」と表現されます。
Q. 梅雨時に一番気を付けることは何ですか?
A. 一つに絞るなら、命や健康に直結するリスクを先に見ることです。具体的には、大雨・冠水・土砂災害、食中毒、室内を含む熱中症です。においや生乾きより先に、警報・避難情報・食品管理・暑さ対策を確認してください。
Q. 電気を使わずに部屋全体を除湿できますか?
A. 強い意味での「部屋全体の除湿」は難しいです。公的・自治体の案内で新聞紙、炭、重曹、除湿剤、すのこが紹介されるのは、主に靴箱、押し入れ、クローゼットなどの小空間や通気改善です。広い部屋の高湿度を下げる力は限られるので、真夏に近い蒸し暑さでは熱中症対策も含めて考える必要があります。
Q. 新聞紙や重曹は湿気対策に効果がありますか?
A. 局所なら一定の助けになります。新聞紙は靴の中や靴箱周辺の一時的な吸湿、重曹はにおい対策の補助を兼ねた軽い吸湿に向いています。ただし、湿ったまま放置すると効果が続かないので、交換や入れ替えが前提です。
Q. 雨の日は換気しない方がいいですか?
A. 一概にそうとは言えません。外が湿っていても、室内で湯気やにおい、こもった湿気が強いなら、入口と出口をつくって短時間換気した方がよい場面があります。全開で長時間ではなく、少し開けて空気の流れをつくる発想が実用的です。
Q. 梅雨時の食中毒は何に注意すればいいですか?
A. 冷蔵が必要なものをすぐしまうこと、手洗い、生肉や魚とほかの食品を分けること、包丁やまな板を清潔に保つこと、加熱は中心部75℃で1分以上を目安にすること、残り物は浅い容器に分けて早く冷ますことが基本です。見た目やにおいだけで食べるかどうかを決めないことも大切です。
Q. カビを防ぐには何から始めればいいですか?
A. まずは温湿度計で湿度を見て、通気を悪くしている場所を探してください。押し入れ、クローゼット、家具の裏、布団の下、浴室、玄関が典型です。掃除だけではなく、湿気を増やす行動を減らし、空気の通り道をつくることが先です。
Q. 梅雨時に体調が悪くなるのはなぜですか?
A. 気圧変化、湿度、寒暖差、日照不足による生活リズムの乱れが重なりやすいからです。頭痛やだるさを感じる人もいますし、外出量が減って睡眠や活動量が乱れると、さらに不調を感じやすくなります。朝の光、規則的な睡眠、軽い運動は整えやすい対策です。
Q. 大雨が続くときは何を確認すればいいですか?
A. まず自宅や職場周辺のハザードマップ、次に気象庁の警報・注意報やキキクル、国土交通省の川の防災情報、そして自治体の避難情報です。2026年5月29日以降、気象庁の防災気象情報は警戒レベルの数字付き名称に変わっているので、レベル3や4が出たら早めに行動の準備を始めるのが基本です。
参考
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