PFASとは何か
PFAS(パーフルオロアルキル物質)は、炭素とフッ素の強固な結合で構成された人工の有機フッ素化合物の総称です。1940年代から商業利用が始まり、現在では数千種類にも及ぶPFASが存在します。日常生活ではノンストック加工の調理器具、撥水性のアウトドア衣料、耐油性の食品包装、消火用の泡消火剤など、水や油を弾く性質が求められる製品に広く使われてきました。その高い安定性と撥水・撥油性ゆえに私たちの生活を快適にする一方で、環境中で極めて分解されにくいことから永遠の化学物質とも呼ばれています。実際、PFASは熱や酸化にも強く、生物や微生物による分解もほとんど受けません。火で燃やしても分解しにくく、土中に埋めても周囲に浸出して残り続けるほど強固な物質なのです。
この頑強さの原因は、PFASに含まれる炭素-フッ素結合の化学的強さにあります。炭素-フッ素結合は有機化学で最も強力な結合の一つで、フッ素原子が電子を非常に強く引きつけるため、一度結合すると自然界では解離しにくいのです。その結果、PFASは環境中で半永久的に残留し、生体内に入っても蓄積しやすくなります。例えばPFOS(ピーフォス)やPFOA(ピーフォア)といった代表的なPFASは、一度体内に入ると血中濃度が半分に下がるまで数年かかるとも言われています。こうした特性から、PFASは利便性と引き換えに環境や人への長期的なリスクをはらんでいるのです。
水環境への汚染:広がるPFASの影響
PFASによる水質汚染は世界各地で深刻な問題となっています。PFASは製造過程の排水や廃棄物処理場から漏出したり、消防訓練で使用された泡消火剤が土壌・地下水に浸透したりすることで環境中に放出されます。一度環境中に出たPFASは水に溶けやすく移動性が高いため、河川や地下水を伝って遠方まで拡散します。実際、米国環境保護庁(EPA)はPFAS汚染を緊急の公衆衛生・環境問題と位置づけています。近年の研究では、地球上ほぼすべての雨水にPFASが含まれており、安全なレベルを超えていると報告されました。南極やチベット高原のような遠隔地でさえPFASが検出されることから、この汚染は全球規模で広がっていることが分かります。
環境中に残留したPFASは、やがて私たちの飲料水源にも到達します。世界各国で飲み水からPFASが検出される事例が相次ぎ、各地の水道当局や住民に不安を与えています。欧州では2023年初頭の調査で、ヨーロッパ全域に約2万3千箇所ものPFAS汚染サイトが存在することが明らかになりました。そのうち約2,100箇所はホットスポットと呼ばれる高濃度汚染地点で、そこでは周辺住民の健康に有害となり得るレベルのPFASが検出されています。PFAS汚染の除去には莫大な費用がかかり、欧州全体で数百億ユーロ規模の浄化コストが必要になるとの試算もあります。ある推計では、欧州におけるPFAS汚染が原因の健康被害による医療コストは年間520億~840億ユーロ(約7~11兆円)に上るとも報告されています。このように、PFAS汚染は環境・社会に大きな負担を強いているのが現状です。
特に水道水へのPFAS混入は各国で重大な問題として認識されています。米国では、かつては飲料水中のPFOSとPFOAの合計70 ng/L(ナノグラム毎リットル)以下という暫定目標がありましたが、最新の研究で極めて低濃度でも健康リスクが指摘されたことから、2023年にEPAが世界で最も厳しい水質基準として各物質4 ng/L以下という規制値を打ち出しました。これは従来基準の大幅な引き下げであり、水道事業者に対して3年以内の全国的な汚染モニタリングと、基準超過時には5年以内の対策実施を義務付けています。米政府はこの新規制に対応するため、各州に対し100億ドル規模(約1.5兆円)の資金支援を行い、水道インフラの検査・浄化体制の整備を進めています。
一方、世界保健機関(WHO)は2022年9月に暫定的指針として、飲料水中のPFOS・PFOA濃度をそれぞれ100 ng/L以下、全PFASの総和で500 ng/L以下と提案しました。この値は米国EPAの規制値に比べると桁違いに緩やかですが、各国が独自に基準強化を進める流れも加速しています。例えばドイツでは現在PFOS/PFOAそれぞれ100 ng/Lという基準値を設けていますが、2028年からは4種類のPFAS合計で20 ng/Lという厳しい基準に移行する予定です。カナダやオーストラリアも水質規制の強化方針を打ち出しており、PFAS含有泡消火剤の使用禁止や飲料水ガイドラインの見直しなどを進めています。このように、水環境中のPFAS拡散を食い止めるため各国で基準強化と監視体制の整備が急務となっています。
人体・生態系への影響:科学が示すリスク
PFASが人体や生態系に与える影響については、近年の研究でさまざまな健康リスクとの関連性が指摘されています。疫学調査や動物実験の蓄積により、特定のPFASへの曝露ががん、ホルモンかく乱、肝機能障害、免疫低下、生殖発達への悪影響など幅広い健康リスクと関連付けられてきました。たとえば、米ウェストバージニア州で行われた大規模住民調査「C8(シーエイト)スタディ」では、飲料水からPFOAを長期摂取していた住民に腎臓がんや精巣がん、甲状腺疾患が有意に増加したことが報告されています。またPFASは胎盤や母乳を通じて胎児・乳児に移行し、発達に悪影響を及ぼす可能性も示唆されています。米疾病対策センター(CDC)の調査では、被験者の99%の血液や母乳からPFASが検出されており、現代人は事実上避けられない形でPFASに曝露している状況です。
こうした科学的知見を受けて、国際がん研究機関(IARC)は主要なPFASの発がん性評価を見直しました。PFOAはグループ1(人に対する発がん性が認められる)に分類され、PFOSはグループ2B(人に対する発がん性が疑われる)と評価されています。また米国の権威ある学術団体である米国科学・工学・医学アカデミーも、PFAS曝露との因果関係について腎臓がんや胎児発育への影響に十分な証拠があると2022年に報告しています。さらにPFASは免疫系への影響も懸念されており、ワクチン接種後の抗体価低下との関連が否定できないとの評価もなされています。
ただし、PFASは種類が非常に多く毒性プロファイルが物質ごとに異なるため、未解明の部分も残ります。科学者らは約12,000種以上あるPFASの大半は毒性についてほとんど分かっていないと指摘し、全容解明にはさらなる研究が必要とされています。実際、規制当局の中には慎重な姿勢を崩さない例もあります。日本の食品安全委員会は2024年6月、PFOS/PFOAと健康影響に関する初の評価書を公表しましたが、疫学知見の限界から出生体重低下や抗体低下との関連は否定できないが、証拠は不十分との判断に留めています。またPFOAと特定のがんとの関連についても結果の一貫性がなく限定的と評価し、一日当たり許容摂取量(TDI)を両物質それぞれ体重1kgあたり20 ngと設定するにとどめました。もっとも同委員会も新たな科学的知見が集まればTDI見直しの可能性があるとしており、今後の研究動向次第では評価が変わる可能性があります。
生態系への影響についても憂慮すべき点があります。PFASは野生動物の体内にも蓄積し、魚類、鳥類、海洋哺乳類からも検出されています。欧州の研究では淡水のカワウソや海水魚のタラにまでPFAS汚染が広がっていることが確認されました。PFASによる野生生物への毒性影響は研究途上ですが、高濃度曝露により肝臓障害や繁殖力低下が起こるリスクが指摘されています。また、農地の土壌や農作物に移行し食物連鎖を経て人に戻ってくる経路も懸念されます。PFASは環境中で循環し、生態ピラミッドを通じて人間を含む生物圏全体を汚染してしまう可能性があるため、その管理は地球規模の課題となっています。
世界各国の最新対応:規制強化・浄化技術・訴訟の動向
アメリカ合衆国:史上最厳格の規制と巨額訴訟
アメリカでは、PFAS問題に対し連邦・州レベルで規制強化と被害救済が矢継ぎ早に進められています。EPA(環境保護庁)は2021年以降、PFAS対策を最優先課題に掲げ、飲料水中のPFASに初めて全国規模の規制基準を設定しました。前述の通り2023年に提示された新しい水質基準では、PFOAおよびPFOSについて各4 ng/Lという極めて低い上限値が定められています。さらにEPAは2022年、PFOSとPFOAの2物質を有害物質排出規制法(CERCLA)に基づく有害物質に指定し、汚染者に浄化責任を負わせる方針を明確にしました。これは仮に工場や基地から周辺環境へPFASが漏出した場合、企業に対して法律的にクリーンアップ費用を請求できる体制を整えるものです。各州も独自に行動しており、10以上の州が食品包装紙や消防用泡へのPFAS使用禁止に踏み切り、ニューハンプシャー州やニュージャージー州などは既に州独自の飲料水基準を設けています。カリフォルニア州やニューヨーク州はPFAS含有の調理器具の販売禁止にも踏み出し、PFASフリー製品への切り替えを迫っています。
また、民間企業の対応も加速しています。大手DIYチェーンのホームデポやロウズは自主的にカーペットや敷物からPFAS加工を排除し、アウトドアブランドのパタゴニアや靴メーカーのKEENなどもサプライチェーン全体でPFASを廃絶すると公約しています。2022年末には、PFAS最大手メーカーの一つである3M社が2025年末までにPFAS製造から撤退すると表明し、業界に衝撃を与えました。こうした企業の動きは、有害なPFASはもう使わないという新たな市場標準の兆候といえます。
一方、訴訟(リーガル)面でも米国は大きな動きがありました。PFAS汚染を巡る被害補償や責任追及の裁判が全米で相次ぎ、化学メーカーや製品メーカーに対して巨額の和解金支払いが次々と決定しています。特に注目されたのが、各地の水道事業者らがPFAS汚染に対して起こした集団訴訟(マルチディストリクト訴訟)で、2023年には主要な被告企業が立て続けに和解に応じました。その一例として:
- 3M社
最大103億ドル(約1兆5,000億円)の和解金支払いに合意。同社は消防用泡消火剤などによる飲料水汚染で責任を問われ、13年間にわたり全米の水道事業体に資金提供し汚染除去を支援する内容です。 - デュポン社および関連企業(ケマーズ、コーテバ)
11億9,000万ドル(約1,800億円)の支払いで合意。こちらも水道インフラのPFAS浄化費用を負担するための基金を設立する内容で、和解成立直前には裁判所がPFAS訴訟は被告企業にとって存亡の危機になり得ると指摘する場面もありました。 - タイコ(Tyco)社
7億50百万ドル(約1100億円)の和解(2024年6月仮承認)。消防設備メーカーのタイコはPFAS泡消火剤による汚染責任を問われました。 - BASF社
3億16百万ドル(約460億円)の和解(2024年7月仮承認)。BASFは過去にPFASを含む製品を扱っていた責任を問われました。
これら以外にも、食品包装や調理器具、繊維製品など多様な業界の企業がPFASを巡る1万件以上の訴訟に直面しており、2024年時点で500社近くが被告となっています。既知の和解金総額は160億ドル(約2.4兆円)超に達し、更なる訴訟も控えている状況です。米国ではこのように法的手段によって汚染者負担の原則が実質的に貫徹されつつあり、企業に巨額のコストを負わせることでPFAS汚染の是正と再発防止を図っています。
EU:包括的な禁止に向けた規制強化
欧州連合(EU)もPFAS根絶に向けた包括的な規制に乗り出しています。EUではすでにPFOSは2010年に、PFOAは2020年に製造・使用が原則禁止となり(ストックホルム条約の実施)、さらに2023年2月にはドイツ・オランダ・スウェーデンなど5カ国の提案によりあらゆるPFASを原則禁止とする前例のない規制案が欧州化学品庁(ECHA)に提出されました。この案は約1万種に及ぶPFASの製造・使用・販売を広範に制限するもので、必要不可欠な用途のみ一定の移行期間を認める厳格な内容です。現在、加盟各国や利害関係者からの意見公募を経て最終案の調整が進められており、2026年にもEU全域でPFAS包括禁止の規則が制定される可能性があります。
このEU規制案に対しては、業界から強いロビー活動も起きています。欧州の16の報道機関が協働した「Forever Pollution Project(永久汚染プロジェクト)」の調査報道によれば、欧州委員会や各国政府に対し100以上の業界団体や企業がPFAS規制の緩和を働きかけていることが内部文書で判明しました。例えばPFASメーカーのChemours(ケマーズ)やSolvay(ソルベイ)は、自社の特定製品を禁止対象から除外するよう求める働きかけを行っていると報じられています。EUは厳しい規制を目指す一方で、このような産業界との攻防も繰り広げられており、最終決定には注目が集まっています。
一方、加盟各国独自の措置も進んでいます。フランスは2025年から衣料品・靴へのPFAS使用を禁止し、防水スプレーなども含めた世界初の包括的PFAS規制を施行しました(中古品は除外)。デンマークも2025年中頃からフランスとほぼ同様の規制を導入し、欧州のファッション業界はPFASフリーへの転換を迫られています。さらに飲料水の監視についてもEUは新たな指令(改正飲料水指令2020/2184)で、全PFASの合計0.5 µg/L(500 ng/L)および特定の主要20種のPFAS合計0.1 µg/Lという目標値を設定し、2026年までに各国での実施を義務付けました。ただし専門家からはこのEUの基準値は人の健康を守るには高すぎるとの指摘もあり、米国などに比べ相対的に緩やかな基準をどう強化していくかが課題です。
欧州ではまた、広域に広がるPFAS汚染の実態が次々と明らかになっています。前述の報道プロジェクトによれば、欧州全土で確認された約23,000箇所の汚染サイトのほかに、さらに21,500箇所にPFAS汚染の疑いがあるとされます。この中には3M社のベルギー工場周辺(ズウェインドレヒト)など深刻な事例も含まれ、フランドル地域政府は2022年に3Mベルギー社と5億7,100万ユーロ(約820億円)を投じて土壌・水質を浄化する計画で合意しました。しかしPFASは一度環境中に出ると除去が極めて難しく、汚染物質を地中に封じ込め諦めざるを得ない場所もあると欧州当局者は述べています。EU各国は今後、汚染源の除去だけでなく、被害を受けた地域住民の健康調査や浄化費用の負担配分など、長期的な課題にも取り組んでいく必要があります。
中国:主要生産国の規制強化と現状
中国は世界有数のPFAS製造国であり、国内でも規制強化の動きが見られます。中国政府はストックホルム条約の締約国としてPFOSやPFOAの製造・使用を段階的に削減しており、2019年のPFOA追加採択以降、国内でも順次規制が導入されています。2023年3月にはPFOA・PFOSを含むPFAS類を重点管理すべき「新汚染物質」に指定し、生産・使用・輸入の管理を強化する方針を打ち出しました。さらに、中国の国家飲用水基準(GB 5749-2022)ではPFOAを0.04 µg/L(40 ng/L)、PFOSを0.08 µg/L(80 ng/L)以下とする目標値が設定されています。これは米国や欧州の最新基準ほど厳格ではないものの、中国政府がPFASの健康リスクを認識し対策を講じ始めている証と言えます。
地域レベルでも先進的な取組みが始まっています。例えば四川省では2025年7月施行の地方基準として、国内で初めて化学工業団地の排水中のPFOS/PFOA排出基準を設定しました。この基準では、工場からの間接排水ではPFOA濃度0.05 mg/L(=50 µg/L)以下、団地内の集中廃水処理施設からの直接排水ではPFOA 0.015 mg/L(15 µg/L)以下といった厳しい上限が定められ、PFOSについては不検出が求められています。中国でPFASの排出規制が定められたのはこれが初めてであり、上流域の環境保護を重視する四川省の取組みは、他地域へのモデルケースになると期待されています。さらに中国政府は2022年、化粧品に使用される8種のPFAS化合物を禁止する措置も講じました。これは化粧品中の有害物質規制の一環ですが、PFASを広範囲に削減する流れの一端といえます。
他方で、中国国内には依然として多くのPFAS汚染ホットスポットが存在します。過去にPFASを大量生産していた工場周辺の河川・地下水では高濃度汚染が報告されており、ある閉鎖工場跡地周辺では地下水中のPFOA/PFOS濃度が中国の基準値の数百倍に達していました。その結果、周辺住民の飲料水経由の健康リスクが非常に高いことが判明し、当局は汚染源排出の抑制や住民への安全な飲料水提供を急いでいます。中国は今後、国際条約の遵守や自主規制を通じてPFASの新規汚染発生を抑えると同時に、既存の汚染をどう浄化・管理していくかという課題に取り組む必要があります。とはいえ、近年の規制策定やモデル事例創出は、中国がPFAS問題に本腰を入れ始めた兆候とも言え、今後の動向が注目されています。
オーストラリア:汚染被害と補償、規制の展開
オーストラリアでもPFAS汚染は深刻な社会問題となり、特に軍事基地周辺での被害が大きく報じられました。豪州国防軍の基地では過去にPFASを含む泡消火剤(AFFF)が訓練等で大量に使用され、周辺の土壌・地下水に浸透した結果、隣接する住宅地や農地で飲み水・井戸水の汚染が発覚しました。これに対し、被害を受けた地域住民らは政府を相手取って集団訴訟を起こし、2020年に3地区合計2億1250万豪ドル、続いて2023年5月にも7地区合計1億3270万豪ドル(約120億円)の和解金支払いで合意に達しました。これらの訴訟では、国防省が有害な泡消火剤の流出を適切に防止しなかった過失が問われ、政府は責任を認めないまま土地評価額の下落や精神的苦痛に対する補償として巨額の賠償に応じた形です。
オーストラリア政府はまた、PFAS汚染地域の住民健康への影響にも懸念を示しています。アルバニージー首相は和解発表の際、PFASで最も懸念すべきは金銭ではなく健康への影響だと述べ、安全対策を怠った過去の教訓から労働安全衛生の徹底を誓いました。実際、PFASは豪州でもがん、先天異常、免疫障害などとの関連が指摘されており、人体に蓄積して自然には分解されないことから将来世代への長期的な懸念事項と位置付けられています。
規制面では、豪州各州がPFASの管理に乗り出しています。連邦政府は飲料水中の暫定健康指針値としてPFOS+PFHxS(PFOSの類似物質)合計70 ng/L、PFOA 560 ng/Lを設定し、住民への注意喚起を行っています。またニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州ではPFAS含有の泡消火剤の使用禁止や段階的廃止を決定し、消防・空港施設でフッ素不使用の代替泡への切替が進められています。加えて、環境当局は汚染土壌・汚染水の処理技術にも注目しており、豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)などがPFAS分解の新手法を開発中と報じられています。たとえばある技術では特殊な電気化学処理でPFAS結合を切断し無害化する試みがなされており、浄化コストの削減と処理効率向上に期待がかかります。
オーストラリアにおけるPFAS問題への対応は、被害補償と将来的な規制強化の両面で進んでいます。汚染地域の一部では、なお住民は汚染された土地に留まらざるを得ない状況もあり、政府は引き続き浄化や移転補償など長期の支援策を検討しています。今後、欧米の動向も参考にしつつ、より厳しい排出規制や製品規制の導入、汚染の予防原則の徹底といった施策が議論されていくでしょう。
日本国内の現状と取り組み:規制、調査、企業の対応
日本でもPFAS汚染への関心が高まり、政府・自治体・企業が対応を進めつつあります。日本ではPFOSやPFOAについて、2010年頃までに製造と輸入を原則禁止とし、国際条約に準じた規制を導入済みです。しかし過去に使用されたPFASは環境中に残留しており、各地の水環境から検出が相次ぎました。環境省の調査によると、2022年度の全国調査で河川・地下水など計1258地点中111地点(16都府県)でPFOS+PFOA濃度が暫定目標値50 ng/Lを超過していたことが判明しています。特に大阪府摂津市の地下水ではPFOS+PFOA合計2万1000 ng/Lという極めて高い値が検出され、これは暫定目標の約420倍にも達しました。他にも山形、埼玉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、沖縄など工業地帯や米軍基地周辺を中心に高濃度の検出例が報告されています。
こうした状況を受け、環境省は近年PFAS汚染への対策を強化し始めました。現在、PFOSとPFOAは水道法に基づく「水質管理目標設定項目」として位置付けられ、水道事業者に合計50 ng/L以下を目標に管理する努力義務が課されています。さらに2024年7月からは有識者による専門家会議で暫定目標値の見直しが議論され、2025年6月までにPFOS+PFOAの合計50 ng/Lを正式な水質基準(法的拘束力のある基準)とする方針が固まりました。今後はこの50 ng/Lを個別物質ごとの基準にするかといった論点も検討される予定です。基準化に備えて、環境省と厚生労働省は2024年に全国すべての水道事業体(小規模事業者も含む)を対象に初の大規模一斉調査を実施しました。調査結果は専門家会議での議論に反映される見込みで、国として汚染実態を正確に把握した上で対策を講じる姿勢が鮮明になっています。
汚染源対策にも取り組みが始まっています。環境省はPFOS含有の泡消火剤について全国の在庫量調査を行い、適切な回収・処分を検討中です。また特定地域での土壌中PFAS濃度の調査にも乗り出し、必要に応じて土壌改良や封じ込め措置を検討しています。例えば、米軍基地周辺の汚染が問題となった沖縄県では、国と県が協力して基地周辺水域のモニタリングを強化し、汚染源特定や米側への情報提供要請などの対応を取っています。横田基地(東京都)周辺でも住民による自主的な水質測定が行われ、高濃度PFASが検出された自治体では井戸水利用の中止や活性炭フィルターの導入といった措置が講じられました。こうした自治体レベルの動きを受け、政府も2023年度からPFASに特化した補正予算を編成し、汚染地域の上下水道整備支援や技術開発に乗り出しています。
一方で、健康影響への対応は慎重姿勢が見られます。国内ではまだPFASによる直接の健康被害が顕在化した報告はなく、行政も人への明確な影響は未解明との立場をとっています。しかし住民の不安は大きく、高濃度汚染地域では血液中のPFAS濃度検査を求める声が高まっています。実際に、大阪摂津市の高濃度汚染を受けて京都大学の原田浩二准教授らが住民有志とともに1,190人の血液検査を行ったところ、約30%の人で米国指針値(20 ng/mL)超のPFAS血中濃度が確認されました。中には指針の30倍に達する高濃度が検出された元工場従業員もおり、地域ごとに血中濃度が大きく異なる実態が明らかになりました。このグループは2024年8月に記者会見し、国に対し公費による住民への一斉血液検査や血中PFAS濃度の基準値策定を求めています。環境省内には安易に調査すると不安を煽る、血中濃度だけ測っても個人のリスクは特定できないとの慎重論もありますが、有識者は汚染が高い地域を含めた健康影響研究が必要と強調しています。
政府も重い腰を上げつつあります。2024年6月、環境省は北海道大学、兵庫医科大学、国立医薬品食品衛生研究所の3グループに委託してPFASの健康影響に関する本格研究を開始しました。北大は疫学調査で発育や代謝への影響を、兵庫医大は動物・細胞実験で免疫系への影響を、国立衛研は遺伝子解析で毒性メカニズムをそれぞれ3年間かけて調べる計画です。ただ研究完了までに時間を要するため、健康被害が顕在化してからでは手遅れとして、リスク予防的に速やかな対応を取ることの重要性も指摘されています。環境省は現在パイロット的に年3箇所で実施している化学物質の血中濃度全国調査をPFASにも拡大する方向で検討しており、将来的には全国規模でのバイオモニタリング体制が整備される可能性があります。
企業の取り組みも見逃せません。日本企業では、旭化成やダイキン工業などフッ素化学メーカーが2000年代後半からPFOS/PFOAの代替品開発を進め、現在はC6フッ素化合物などより分解しやすい短鎖型PFASへの切替が進みました。さらにPFASフリーの新素材開発も活発です。繊維業界ではフッ素を含まない撥水加工剤(シリコン系やワックス系)の採用が始まり、食品包装でも植物由来のコーティング剤などPFASを使わない製品が登場しています。電子工業分野では、フォトレジストや半導体洗浄剤としてPFASが不可欠な用途もあり代替が難しいとされますが、それでも半導体各社はEU規制に備え例外措置を求めつつ代替技術の研究を進めています。企業にとってPFASは環境リスクであると同時にイノベーションの機会ともなっており、化学業界を中心に新規素材への投資が加速しています。
さらに、日本国内でもPFAS汚染水の浄化技術が開発されています。建設大手の清水建設は2022年度、沖縄県内のPFAS汚染水を対象に浄化実証試験を行い、暫定指針値の12倍(総PFAS濃度634 ng/L)の汚染水を1 ng/L以下まで処理することに成功しました。この技術は吸着材と分解プロセスを組み合わせたもので、日本発のPFAS除去ソリューションとして注目されています。また他の水処理企業も活性炭やイオン交換樹脂によるPFAS除去プラントの改良に取り組んでおり、水道水からPFASを継続的に低減できる設備の導入が検討されています。汚染土壌についても、特殊な薬剤を用いてPFASを洗浄・分解除去する研究が大学や民間で進められています。
このように、日本では規制整備・実態調査・技術開発の三方向からPFAS問題への対応が動き出しました。しかし欧米と比べると、法規制の厳しさやスピード、健康リスク評価の厳格さにおいて課題が残ります。今後、国内基準を国際水準へどこまで引き上げるか、そして汚染の未然防止や被害補償にどう取り組むかが問われています。安全・安心な水を将来にわたり確保するため、日本も永遠の化学物質への対策を永続的かつ戦略的に強化していく必要があるでしょう。
経済への影響:産業界へのコストと代替市場の展望
PFAS問題は環境・健康だけでなく経済にも大きな影響を及ぼしています。まず規制対応コストの面では、水道インフラや浄化事業への莫大な投資が避けられません。米国EPAの推計によれば、新たなPFAS飲料水基準に全国の水道事業者が対応するために必要な費用は年間約15.5億ドル(約2,300億円)に上るとされます。独立した試算では全米のPFAS汚染水を基準以下に処理する総費用は最大で1,750億ドル(約26兆円)に達するとも言われ、莫大なコストが将来的に発生する可能性があります。米国水道協会はEPA推計を上回る年間27~35億ドルの費用を見積もっており、公的資金や水道料金への転嫁なしには維持困難との声もあります。欧州でも、先述のように健康被害コストが毎年数十兆円規模にのぼる試算があり、PFAS対策の経済負担は無視できない規模です。
企業側のコストも甚大です。前述した巨額訴訟により、3Mやデュポンなど関係企業は数千億~数兆円規模の賠償金を計上することになりました。裁判所はPFAS訴訟について被告企業にとって存在を揺るがす脅威と評しており、実際にこれら企業の株価や信用格付けに影響が出ています。3M社はPFAS関連費用の引当計上や事業撤退決定を受けて株価が一時急落し、投資家からの信頼回復に努めています。保険業界でもPFASは新たな巨額賠償リスクとして注目され、環境汚染賠償保険の保険料上昇や補償対象外指定といった動きが出始めました。多くの保険会社はPFASリスクを正確に見積もれず引当金を積めていない状況で、将来的にPFAS関連の保険支払いが増大すれば保険市場全体にも波及しかねません。
また、産業競争力への影響も無視できません。PFAS規制が強化されることで、これまでPFASに依存していた製造プロセスや製品は高額な代替技術への転換を迫られます。例えば半導体製造ではPFAS系の特殊材料が使われてきましたが、欧米の規制に対応するために追加のコストや工程変更が必要となり、企業は数年の猶予期間を求めている状況です。テキスタイル業界でも、PFASフリーの新しい撥水剤は従来品よりコスト高の場合が多く、製品価格への転嫁や一時的な性能低下が課題となります。しかし、規制違反すれば市場から締め出されるリスクがあるため、企業は短期的なコスト増を受け入れてでも脱PFASを進めざるを得ません。
一方で、PFAS代替品市場には新たなビジネスチャンスが広がっています。世界の化学業界はPFASの代替となるフッ素フリー化学品や分解技術の開発競争を繰り広げており、市場調査によればグローバルのPFAS代替化学品市場規模は2024年に約295億ドル、2034年には約1,200億ドル(約18兆円)に達する見通しです。年平均成長率は14.4%にも及び、各国の規制強化やエコ志向の高まりを背景に急成長が予測される分野となっています。この市場では、フッ素を使わずにPFAS並みの耐水・耐油性能を実現するコーティング技術や、バイオ由来で環境中で分解可能な撥水剤などが注目されています。実際、欧米の大手化学メーカーやスタートアップ企業が次々と参入し、信頼性の高いPFAS代替品を提供し始めています。日本企業にとっても、こうした新素材市場で先行すれば海外規制をビジネスチャンスに変えられる可能性があります。逆に対応が遅れれば、製品がPFASフリーであることを重視する海外顧客から敬遠されかねず、国際競争力を損なうリスクもあります。
また、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の観点でもPFAS問題は企業評価に影響します。投資家や金融機関は、環境汚染リスクを適切に管理していない企業を敬遠する傾向を強めています。実際、欧州の大手銀行がPFAS関連の環境負債を抱える企業への融資条件を厳格化したり、米国の年金基金がPFAS問題への対応状況を開示するよう株主提案を行った事例もあります。企業がPFAS規制に背を向けていれば将来的な訴訟リスクや浄化コストが株主価値を毀損すると見なされ、資金調達面でも不利益を被る可能性があります。そのため、製造業から小売業に至るまで、多くの企業がサプライチェーン全体でPFASリスク評価を行い、必要なら原材料や仕入先の変更も検討し始めています。PFAS問題への対応力が企業の持続可能性評価(サステナビリティ評価)の一つの指標となりつつあるのです。
要約すれば、PFAS規制強化は一時的に企業や社会にコスト負担を強いるものの、それによって新市場の創出や技術革新が促される側面もあります。長い目で見れば、早期に対策を打った企業ほど訴訟や賠償のリスクを減らし、次世代の安全な製品市場で優位に立つことができるでしょう。一方、対応の遅れた企業は将来的に巨額コストを強いられる可能性が高く、安きに流れることが最も高くつく典型例となりかねません。PFAS問題は産業構造や市場原理にも影響を及ぼし始めており、経済界も無関心ではいられない段階に来ています。
今後の課題と持続可能な解決策:未来へ向けた戦略
PFAS汚染という難題に対処するためには、長期的視野に立った包括的な戦略が求められます。まず第一に、イノベーション(技術革新)が鍵を握ります。既存のPFAS汚染を安全に除去・分解する技術、およびPFASに代わる安全な素材の開発に、これまで以上の投資と知恵を注がねばなりません。幸い、科学の世界では希望の芽も出てきています。2022年には米ノースウェスタン大学の研究者らが低温かつ安価な試薬でPFASの主要構造を分解し無害化する画期的な手法を発表しました。この方法ではPFAS分子の一端を化学的に“切断”することで分解を促し、最終的にフッ素イオンなど無害な生成物にまで分解できたと報告されています。従来は高温焼却や高圧処理など莫大なエネルギーを要する破壊法しかなかった中で、比較的簡便な条件でPFASを破壊できる可能性を示した意義は大きいでしょう。他にも、光触媒やプラズマ技術、バクテリアの酵素を利用した分解など、さまざまな角度からPFASを無毒化する研究が進められています。各国政府はこうした研究開発を財政的に後押しし、実用化への道筋を加速させる必要があります。技術革新なくしてPFAS問題の最終解決はあり得ないからです。
第二に、国際連携が不可欠です。PFAS汚染は一国だけで完結する問題ではなく、汚染物質が大気や水を通じて国境を越えて拡散する以上、グローバルな協調が求められます。具体的には、情報共有と相互支援、そして国際的な規制枠組みの構築が重要です。現状ではストックホルム条約やOECDの枠組みなどで一部のPFAS規制が議論されていますが、将来的にはPFAS全般を対象とする包括的な国際条約も視野に入れるべきでしょう。近年、プラスチック汚染対策のための国際条約交渉が始まったように、PFASについても各国の専門家や政策立案者が集まり地球規模での使用削減と汚染除去計画を策定することが望まれます。欧米・アジア・豪州など主要国が足並みを揃えないと、規制の抜け穴を突いて汚染物質が流通し続けるリスクがあります。国際会議や研究者コミュニティを通じて知見を交換し、どのレベルまで削減すれば安全か、どの技術が有望かといった点について科学的コンセンサスを築くことが重要です。
第三に、社会全体の予防原則の徹底が求められます。PFAS問題の教訓は、有害性が確定するまで放置すれば手遅れになるということです。今後はPFASに限らず、環境中で極めて残留性が高い化学物質については事前にリスク評価を厳格化し、危険の兆候があれば早めに使用制限する姿勢が必要でしょう。これはサステナブルな化学物質管理の考え方であり、EUではミニミゼーション(極小化)の原則として提唱されています。つまり、持続可能な社会では分解されない物質は原則使わないか、どうしても使う場合は漏出させないことが大前提になるのです。PFASはその極端な例でしたが、未来のためには同じ過ちを繰り返さない制度設計が不可欠です。
また、汚染者負担と公平性の問題も考慮しなければなりません。PFAS汚染の除去費用や健康被害コストを最終的に誰が負担するのかは、社会正義の観点から重要です。米国では裁判を通じて製造者が費用を負担する方向になりましたが、他国では税金や水道料金で穴埋めせざるを得ないケースもあります。今後は各国で企業責任と被害補償のルールを明確化し、被害者救済と汚染防止策の財源を安定的に確保する仕組みを構築する必要があります。例えば日本では、公的検査や住民の健康モニタリングに要する費用を国と企業のどちらがどの程度負担するかといった議論はこれからです。訴訟に頼らずとも迅速に救済できる基金制度や保険制度の整備も選択肢となるでしょう。
最後に、市民の理解と参加も欠かせません。PFAS問題は専門性が高く目に見えない汚染ですが、住民自らが水質測定を行い行政を動かした例もあります。今後、より多くの人々が水環境や健康に関心を持ち、行政や企業に透明性のある対応を求めていくことが重要です。リスクコミュニケーションを丁寧に行い、科学者・行政・市民が協働してデータ収集や対策評価を進めることで、効率的で納得性の高い解決策が実施できるでしょう。PFASに汚染された地では、血中濃度検査の実施や地域住民への説明会開催など、信頼醸成に向けた取り組みも始まっています。こうした努力を積み重ね、安心・安全な水を次世代に引き継ぐことが社会全体の目標となるべきです。
結論として、PFAS問題は簡単に解消できるものではなく、長期戦を覚悟する必要があります。永遠の化学物質に対抗するには、私たちも粘り強い対策を永続的に講じていかねばなりません。しかし、技術と知恵と協力を結集すれば、必ずや持続可能な解決策を見出せるはずです。利便性を追求した20世紀の教訓を踏まえ、21世紀は環境との共生を図る世紀にしなくてはなりません。PFASによる水環境汚染という難題に立ち向かうことは、持続可能な未来への試金石と言えるでしょう。
参考
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https://www.cirs-group.com/en/chemicals/china-implements-first-chemical-park-pfoa-and-pfos-control-standards
<Update on EU PFAS Restriction Proposal – Key Developments and Implications for Businesses | Sustainability in Business>
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https://www.fieldfisher.com/en/insights/pfas-uk-regulatory-snapshot
<3M Agrees PFAS Clean-up with Flemish Government • CHEManager is the market-leading medium for the management of the chemical and pharmaceutical industry>
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<PFAS REGULATORY STATU – IAEG>
iaeg.com/binaries/content/assets/iaeg/wg9/iaeg_pfas_fact_sheet_wg9.pdf
<New Regulations Targeting Forever Chemicals | IDTechEx Research Article>
https://www.idtechex.com/en/research-article/new-regulations-targeting-forever-chemicals/30920
<Occurrence and human exposure assessment of PFAS in river and groundwater around a closed fluorochemical plant in China | Scientific Reports>
https://www.nature.com/articles/s41598-025-01128-6
<Australian government reaches $132.7m class action settlement with landowners over Pfas contamination | Pfas | The Guardian>
https://www.theguardian.com/environment/2023/may/15/australian-government-reaches-1327m-class-action-settlement-with-landowners-over-pfas-contamination
<Benefits and Costs of Reducing PFAS in Drinking Water – EPA>
https://www.epa.gov/system/files/documents/2024-04/pfas-npdwr_fact-sheet_cost-and-benefits_4.8.24.pdf
<AWWA Releases Updated National PFAS Cost Estimate – ASDWA>
https://www.asdwa.org/2024/08/02/awwa-releases-updated-national-pfas-cost-estimate/
<PFAS代替化学品市場 | 市場規模 市場動向 予測 2025 – 2034年>
https://www.gii.co.jp/report/gmi1892684-pfas-alternative-chemicals-market-opportunity.html
<多摩地域の有機フッ素化合物(PFAS)汚染を明らかにする会 | Facebook>
https://www.facebook.com/groups/713964263073492/
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PFAS関連銘柄(日本株)|水処理・インフラ本命4社をなぜ関連でメモ (栗田工業(6370)・メタウォーター(9551)・クラレ(3405)・オルガノ(6368)) | ブルの道、馬の蹄跡

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