ヒューゴ・スプリッツとは何かを起源からわかりやすく解説

ヒューゴ・スプリッツは、エルダーフラワー、スパークリングワイン、炭酸水、ミント、ライムを合わせる爽やかなスプリッツ系カクテルです。アペロール・スプリッツよりも苦味が前に出にくく、花の香りとミントの清涼感が特徴です。2025〜2026年にかけては、米国のGoogle Trendsや英国メディア、Yelp系トレンド文脈で、夏の検索・外食トレンドとしての存在感が強まりました。一方、日本ではまだ定番語とは言いにくく、専門店やイタリアン文脈での露出が先行しています。なお、飲みやすく見えてもアルコール飲料であり、日本では20歳未満の飲酒は禁止され、飲酒運転は絶対に避けるべきです。

ヒューゴ・スプリッツは何が話題なのか

ひと言でいえば、ヒューゴ・スプリッツはアペロールの次として語られやすい、花とミントの軽やかさを前面に出したスプリッツです。面白いのは、まったく新しい発明品として現れたのではなく、2005年ごろに北イタリアで生まれた飲み物が、いまの検索トレンド、欧州感のあるライフスタイル演出、低アルコール帯のカクテル需要の中で再浮上している点です。Googleは2026年のSummergeistでHugo spritzを夏の検索上昇トピックに挙げ、米国では「how to make a hugo spritz at home」が直近1か月で2200%増と紹介しました。英国でも、The Guardianが2026年春に「今年の夏の一杯」として報じ、Claridge’sやWetherspoonsなど複数の提供事例を挙げています。

ただし、海外で話題と世界中で定着は同義ではありません。Yelpは2024年予測でHugo Spritzを伸びる飲料として扱い、2026 Trend Forecastでも“Hugo spritz dethroning Aperol”と再言及しましたが、これは主にYelp検索・レビュー文脈の強さを示すものです。つまり、ヒューゴ・スプリッツを語るときは、SNSや検索の盛り上がり、バー採用、流通、長期定着を分けて見ることが大切です。

ヒューゴ・スプリッツとは?基本の材料と味

ヒューゴ・スプリッツは、一般にプロセッコなどのスパークリングワイン、エルダーフラワーリキュールまたはシロップ、炭酸水、ミント、ライムを組み合わせるスプリッツです。St‑Germain公式レシピでは、St‑Germain 40ml、スパークリングワイン60ml、スパークリングウォーター60ml、ミントとライムを使います。香味の中心はエルダーフラワーで、そこにミントの青い清涼感とライムの明るい酸味が重なります。見た目はアペロールの鮮やかなオレンジとは対照的で、淡いゴールドから薄い黄緑がかった透明感が出やすく、大きなワイングラスで供されることが多いスタイルです。

「スプリッツ」は、ワインと炭酸を土台にしたイタリア系アペリティーボの代表的な系譜です。Aperol公式は、Aperol Spritzをイタリアのaperitivo cultureの象徴として説明しており、aperitivo自体を、友人とゆっくり過ごす食前のリチュアルとして位置づけています。ヒューゴ・スプリッツもこの文脈に置くと理解しやすく、要するに食前酒文化に属する、泡と香りの軽やかな一杯といえます。

どこで生まれた?ヒューゴ・スプリッツの起源

起源についてもっとも多く確認できた説明は、北イタリアの南チロル周辺、具体的にはNaturns/Naturnoで、Roland Gruberが2005年ごろ考案したというものです。Liquor.comは、Roland Gruberが2005年にイタリア・オーストリア国境近くのNaturnoで考案したと説明しています。Bon Appétitも、北イタリアのドロミテ周辺でRoland Gruberに帰せられることが多いと書いています。St‑Germain公式も、北イタリアで2005年に作られた contemporary classic と紹介しています。

細部では、初期レシピに何を使ったかに差があります。Bon Appétitは、当初はミントとレモンバームを使ったシロップだったと紹介し、MixologyはRoland Gruberが最初のHugoでホルンダーではなくZitronenmelisseを使ったと記しています。ドイツ語圏のインタビューでも、Gruber本人が“本物のHugoはZitronenmelissensirup”と語り、エルダーフラワー版が広がった理由を「入手しやすかったから」と説明しています。したがって、起源を語る際は「当初はレモンバーム系シロップで、のちにエルダーフラワー版が定着したとされる」と表現するのがもっとも慎重です。

誤解しやすい点を先に整理すると、第一に、ヒューゴ・スプリッツは2025年に突然できた新作ではありません。第二に、起源の細部は完全に一枚岩ではなく、Roland Gruber説は強いものの、当初の材料表現にはレモンバーム、レモンシロップ、エルダーフラワーなどメディア差があります。第三に、今の人気の中心は、欧州の定番が英米メディアの夏トレンド文脈で再可視化されている、という見方が近いです。

なぜ海外で話題?ヒューゴ・スプリッツが注目される理由

近年の再注目を裏づける最も明快な材料は検索です。GoogleのSummergeist 2026では、米国の“Top Spritz types”の文脈でHugo spritzが取り上げられ、「how to make a hugo spritz at home」が過去1か月で2200%急増したと明記されています。Google公式ブログも、2026年夏の検索トレンドとして“Hugo spritz”を挙げました。これは少なくとも、米国の検索文脈でHugo Spritzがいま調べられている名前であることを示しています。

メディアの扱いも地域差を伴いながら広がっています。米国ではAxiosが2026年6月に、Hugo spritzをAperolの代替として紹介し、ニューヨークのDanteでの売れ行きを伝えました。Business Insiderは2025年に、2024年から2025年にかけてオンラインと高級バーでの広がりが主流化したと整理しています。英国ではThe Guardianが、Claridge’s、20 Stories、Wetherspoonsなど複数業態での提供や、Waitroseサイト内検索の4倍超を報じています。つまり、話題化は「検索→メディア→バー・小売」という順で複数レイヤーに確認できます。

味の方向性も、再注目の理由として理解しやすいポイントです。Hugoはエルダーフラワー、ミント、ライムが前に出るため、Aperol Spritzのような柑橘ビターや薬草系の苦味が苦手な人にも入り口になりやすい、とBon Appétitは説明しています。またObserverは、2026年夏の大きな潮流を「軽く、low-ABVで、何杯も注文されやすいカクテル」と整理し、その先頭にHugo spritzを置きました。ここで重要なのは、低アルコール志向と親和的に語られていることと、いくら飲んでもよいことは別だという点です。

さらに、SNS映えする見た目も無視できません。Aperolのオレンジに対し、Hugoは淡色で、氷・ミント・ライム・大きめグラスの組み合わせが、いわゆるテラス席、欧州休暇、夏の午後と相性のよいビジュアルを作ります。Business Insiderは、その人気を味だけでなく、欧州的で逃避感のある美意識と結びつけて説明しています。ただし、SNS向きの写真映えは長期定着の十分条件ではないため、検索と提供事例は増えても、日本を含め各市場で定番化するかは別問題です。

アペロール・スプリッツとの違い

比較軸ヒューゴ・スプリッツアペロール・スプリッツ
主役の味エルダーフラワー、ミント、ライム。花・爽快感が中心。 Aperolのビターオレンジ、ハーブ、軽い苦味。 
淡いゴールド〜薄い黄緑、透明感が出やすい。 鮮やかなオレンジ。 
レシピの代表例St‑Germain 40ml、泡60ml、炭酸60ml、ミント、ライム。 Prosecco 90ml、Aperol 60ml、ソーダ30ml、オレンジ。 
香り花、洋梨っぽい果実感、ミント、ライム。 オレンジ、ハーブ、ビター感。 
苦味の印象苦味は前に出にくい。甘さと花香が先行しやすい。 苦甘さが個性。 

比較で大事なのは、アペロールの次と言われても、味の方向性はかなり違うという点です。ヒューゴは苦味が弱いアペロールではなく、そもそも香りの軸が花とミントにある別物です。そのため、苦味が苦手な人にはヒューゴが入りやすい可能性がありますが、逆に花の香りややや甘めの香味が苦手な人には合わないこともあります。ここは単純な上位互換・下位互換ではありません。

エルダーフラワーとは?日本人にはどんな味に感じるか

エルダーフラワーは、ニワトコ属の花を使ったフレーバーで、欧米ではコーディアルやリキュール、炭酸飲料の香味として広く使われています。St‑Germainは、手摘みのエルダーフラワーから作られるリキュールであり、honeysuckle and pear、wild elderflowersの自然な甘さを持つと説明しています。Difford’s Guideは、梨、グレープフルーツ、ライチ、レモンゼスト系のニュアンスを挙げ、The Bitter Truthも蜂蜜、マルメロ、葡萄系の香味を示しています。

日本の一般読者向けにたとえるなら、エルダーフラワーは「白ぶどうや洋梨を思わせる果実感に、蜂蜜っぽい花の香りと少しハーブっぽい抜け感が重なる味」と説明すると伝わりやすいです。ただし、日本ではレモン、桃、巨峰のような定番フレーバーほど認知されていないため、初見では香水っぽい、花が強いと感じる人もいます。ヒューゴ・スプリッツでは、そこにミントとライムが加わることで、甘さだけではない青い清涼感に寄せられているのがポイントです。万人受けと決めつけるより、「ハマる人には強くハマるが、好みは分かれる」と見たほうが正確です。

家で作れる?基本レシピとノンアル版の考え方

アルコール版の代表例としては、St‑Germain公式レシピがもっとも引用しやすく、St‑Germain 40ml、スパークリングワイン60ml、スパークリングウォーター60ml、ミント、ライムで、氷を入れた大きめのグラスに注いでやさしく混ぜます。St‑Germainの補足では、8〜10枚のミントを使うアレンジや、辛口プロセッコ推奨も示されています。甘さを抑えたいなら、甘口のスパークリングではなくドライ寄りを選び、ミントやライムを少し強めると輪郭が出ます。アルコール感を下げたい場合は、リキュール量をいきなり増やすのではなく、炭酸水側をやや厚くする発想のほうが自然です。

ノンアル版は十分に作れます。Lyre’sのノンアル版レシピは、ノンアルのスパークリング、エルダーフラワーシロップ、ソーダ水、ミント、ライムという構成で、Hugoの骨格が「泡・花・ミント・柑橘」にあることをよく示しています。つまり、ヒューゴのらしさはエルダーフラワーとミントとライムの三点でかなり再現できます。ノンアルで作る場合は、シロップの甘さが前に出やすいので、炭酸や柑橘を少し強めるとバランスが取りやすいです。

ただし、ここで誤解しやすい点があります。日本の酒類業界資料では、0.00%のノンアルコール飲料であっても酒類類似の味のものは成人向け表示の対象とされており、商品カテゴリや表示の運用は一様ではありません。したがって、ノンアル版を作る・買う場合も、「ノンアルっぽいから大丈夫」と判断せず、0.00%表記や対象年齢表示をラベルで確認するのが実務的です。

日本で流行る可能性はある?定着条件を整理

ここからは、確認できた事実を踏まえた見方です。現時点で日本におけるヒューゴ・スプリッツは、全国的な大衆定番というより、イタリアンやバー、ワイングラス・カクテル文脈で点在的に見かける段階に近いと考えられます。たとえばLINA STORES JAPANは2025年春のアペリティーボ企画で「ヒューゴ」をアペロールスプリッツと並べており、Bar foxyも2026年に「ヒューゴ・スピリッツ」を紹介しています。Zwieselの日本向け告知でも、Aperol Spritzと並んでHugoが例示されています。少なくとも、業界の一部では読める名前になっています。

広がる可能性がある理由は三つあります。第一に、見た目が爽やかで、夏メニューやテラス企画、ホテルバー企画に載せやすいこと。第二に、アペロールほど強い苦味が前に出ないため、ビター系に苦手意識がある層へ紹介しやすいこと。第三に、ノンアル版への置き換えが比較的しやすく、エルダーフラワーシロップ+炭酸+ミント+ライムでもらしさが出ることです。海外でも、Hugoは「light」「refreshing」「summer」「aperitivo」という言葉と一緒に語られており、日本向けの文脈に移植しやすい性質はあります。

一方で、定着しにくい理由もあります。エルダーフラワーが日本ではまだ説明抜きで通じる素材ではないこと、家庭で作るにはプロセッコや専用リキュール、ミントなど複数材料が必要なこと、缶チューハイやハイボールのような強い既存市場があることです。したがって、日本で定着するかどうかは、大手外食・ホテル・バーがメニュー化するか、ノンアル市場と結びつくか、日本語圏での発信が増えるか、小売でエルダーフラワー商品が手に入りやすくなるか、という条件に左右される可能性が高いです。現段階では「一部で広がる余地はあるが、必ず流行るとは言えない」という言い方がもっとも妥当です。

注意点:飲みやすくてもアルコール飲料である

ヒューゴ・スプリッツは爽やかな香りで口当たりが軽く感じられやすい一方、れっきとしたアルコール飲料です。日本では20歳未満の者の飲酒防止が国税庁の重要施策として位置づけられており、20歳未満の飲酒は禁止されています。ノンアルコール風味飲料でも、成人を対象とした表示運用があるため、若年層向けの“やさしいカクテル入門”のような扱いは避けるべきです。

飲酒運転は絶対に避けてください。警察庁は「飲酒運転を絶対にしない、させない」という環境づくりを明確に掲げています。低アルコール系のカクテルであっても、判断力や運転能力への影響はゼロにはなりません。移動が必要な場面では、最初からノンアル版を選ぶほうが安全です。

妊娠中は飲酒を避けるべきです。厚生労働省のe‑ヘルスネットは、妊娠中の飲酒が胎児性アルコール・スペクトラム障害につながる可能性があり、少量でも妊娠のどの時期でも影響しうるため、妊娠中は完全にやめるよう促しています。授乳中についても、厚生労働省の飲酒資料では飲酒をやめるよう注意喚起されています。服薬中や健康上の理由で飲酒を制限されている場合は、自己判断せず、医師・薬剤師に確認するのが安全です。

まとめ

ヒューゴ・スプリッツは、アペロールの次として紹介されることはあっても、その本質はエルダーフラワー、ミント、ライムが作る花と清涼感のスプリッツです。2005年前後に北イタリア・南チロル周辺で生まれたとされ、当初のレモンバーム系レシピから、より入手しやすいエルダーフラワー版へと広がった、という歴史のレイヤーがあります。2025〜2026年の海外での話題化は、検索急増、バー採用、英国小売・外食での露出、YelpやGoogleによる再注目で裏づけられますが、それでも世界中で一様に定着とまでは言えません。日本ではまだ定番化前だからこそ、レシピだけでなく、背景・味・比較軸・注意点まで説明できることに価値があります。

よくある疑問Q&A

Q. ヒューゴ・スプリッツとは何ですか。
A. プロセッコなどのスパークリングワイン、エルダーフラワーリキュールまたはシロップ、炭酸水、ミント、ライムを合わせるスプリッツ系カクテルです。St‑Germain公式では40mlのエルダーフラワーリキュール、60mlの泡、60mlの炭酸水、ミント、ライムを使う配合が紹介されています。

Q. ヒューゴ・スプリッツはどこの国のカクテルですか。
A. 一般には、北イタリアの南チロル周辺で生まれたと説明されます。Liquor.comはNaturnoでRoland Gruberが2005年に考案したとし、Bon Appétitも北イタリア・ドロミテ周辺と説明しています。

Q. なぜ海外で話題になっているのですか。
A. 検索トレンド、バー採用、メディア露出が重なっているからです。Googleは2026年のSummergeistでHugo spritzを夏の検索トピックとして挙げ、英国ではThe Guardianが複数のバーや小売の反応を報じました。Yelpも2024予測と2026 Trend ForecastでHugo spritzを継続的に言及しています。

Q. アペロール・スプリッツと何が違いますか。
A. いちばん大きい違いは主役の香味です。ヒューゴはエルダーフラワー、ミント、ライムで、花と清涼感が中心です。アペロール・スプリッツはAperolのビターオレンジとハーブ感が中心で、色も鮮やかなオレンジになります。

Q. どんな味がしますか。
A. 一般的には、花の香り、やわらかな甘み、ミントの涼しさ、ライムの明るい酸味、炭酸の爽快感が重なります。Bon Appétitはhoneyed and lightly floralと表現し、St‑Germainはwild elderflowers、lime、mintの組み合わせを強調しています。

Q. エルダーフラワーとは何ですか。
A. ニワトコ属の花の香りを使ったフレーバーです。St‑Germainはhoneysuckleとpearのニュアンスを挙げ、Difford’sは梨、柑橘、ライチ系の香味を挙げています。日本語でたとえるなら、白ぶどうや洋梨、蜂蜜、軽いハーブ感の中間に近いイメージです。

Q. 家でも作れますか。
A. 作れます。代表例は、エルダーフラワーリキュール40ml、スパークリングワイン60ml、スパークリングウォーター60ml、ミント、ライムを氷入りグラスで合わせる作り方です。ミントやライムの量で爽快感を調整しやすいのも家庭向きです。

Q. ノンアルでも作れますか。
A. 作れます。ノンアルのスパークリング、エルダーフラワーシロップ、ソーダ水、ミント、ライムで近い方向性が作れます。Lyre’sもその構成でノンアル版を紹介しています。商品によっては表示の考え方が異なるため、0.00%や対象年齢表示は必ず確認してください。

Q. 日本でも流行りますか。
A. 可能性はありますが、断定はできません。日本ではすでに一部のイタリアンやバーで「ヒューゴ」が扱われていますが、全国的な定番と呼べる段階ではありません。エルダーフラワーの認知拡大、外食チェーンやホテルの採用、ノンアル展開、日本語圏での発信増加がそろうかどうかが分かれ目です。

Q. 飲むときの注意点はありますか。
A. あります。20歳未満の飲酒は禁止されていますし、飲酒運転は絶対に避けてください。妊娠中は飲酒をやめるべきで、授乳中や服薬中、健康上の理由で飲酒を制限されている人も注意が必要です。

参考

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