2026年度防衛予算案では、整備計画対象経費として8兆8,093億円が計上され、無人アセットによる多層的沿岸防衛体制SHIELDの構築に1,001億円が盛り込まれています。
一方で政策側は、防衛産業を「デュアルユース分野をはじめ、防衛と経済の好循環を実現する主体」と位置づけ、供給網や新規参入も含めた産業基盤強化を議論しています。
無人機・通信・センサー・電子戦の周辺は、重工の完成品よりも「部材スタック(電源・通信・計算・航法・耐環境)」が競争軸になりやすく、輸出管理・サプライチェーン・サイバー要件も直撃します。
この記事は、制度と技術の境界を先に引き、読者が自分の仕事への影響と次の行動を決められるように整理します。
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導入:なぜ今このテーマが戦略論点になっているのか
結論から言うと、防衛デュアルユースは「軍事の話」ではなく、大国間競争と経済安全保障の時代に、技術と供給網が国家の強さに直結するという現実から前面に出てきました。防衛側資料でも、厳しさを増す安全保障環境の下で予算を増額し、無人アセットや領域横断(宇宙・サイバー等)を含む重点分野を継続強化する考え方が示されています。
海外でも、無人・自律システムを大量展開する構想や、民生技術の迅速導入(調達のスピード改善)を競う動きが見られます。たとえばU.S. Department of Defenseの「Replicator」では、短期間で多数の自律システムを配備する目標や、商用企業(部品メーカーやソフト企業を含む)への機会拡大が繰り返し語られています。
そして実戦面では、ロシア・ウクライナ戦争が「無人機×電子戦×情報×補給」という組み合わせで戦い方を変えたことを、多くの研究機関が整理しています。たとえばCSISは、同戦争を自律システム/情報作戦/電子戦/争奪される補給/防空など複数領域の変化として論じています。
前提整理:用語・分析枠組み・論点の境界
まず「安全保障」は本来、軍事だけでなく社会の安全を含む広い概念ですが、この記事では混乱を避けるため、①軍事安全保障(抑止・防衛)と、②経済安全保障(サプライチェーン・技術・インフラの保護)を区別します。日本では後者を制度化する枠組みとして、経済施策を一体的に講じて安全保障を確保する法律(いわゆる経済安全保障推進法)が整備され、特定重要物資の供給確保などが規定されています。
次に「デュアルユース(dual-use)」は、国や文脈で使い方に幅がありますが、実務で誤解しないために、輸出管理の定義から押さえるのが安全です。例えばEUでは、民生・軍事の双方に使える物品・ソフトウェア・技術を二重用途物品として扱い、輸出等を管理する枠組みを整えています。
米国の輸出管理(EAR)も、民生用途だけでなく軍事やWMD関連用途に転用され得る「dual-use」概念を明示しています。
日本の実務で重要なのは、「デュアルユースだから自由に売れる」ではなく、外為法に基づく輸出管理(リスト規制+キャッチオール規制)が常にセットだという点です。経済産業省の入門資料でも、外為法の規制はリスト規制とキャッチオール規制から構成され、該当する貨物や技術の輸出・提供に許可が必要になることが整理されています。
ここで本記事の整理軸として「部材スタック」を導入します。無人システムを機体で見ると重工中心になりますが、無人機時代の現実は、①電源、②計算(画像処理/AI含む)、③通信、④航法(PNT)、⑤センサー、⑥耐環境・信頼性、⑦サイバーとソフト更新——というレイヤーの積み上げが性能と量産性を決めます。この見方だと、輸出管理のカテゴリ(電気通信・情報セキュリティ、センサー、ナビゲーション等)がそのまま重要領域に重なります。
問題の構造:何が争点で、なぜ対立が起きるのか
争点を一言でまとめると、各国が守りたいのは「兵器」そのものよりも、量産とアップデートを回すための技術・部材・データ・サプライチェーンです。防衛分野の調達が少量高性能から十分な量と迅速更新へ寄るほど、民生技術の比率が上がり、経済安全保障(供給途絶・依存・制裁リスク)と直結します。防衛側の資料でも、汎用品の活用やデュアルユース物資を含む素材・部品の供給力強化、サプライチェーンの全体像把握などが検討事項として明示されます。
対立が起きる理由は主に3つあります。
第一に、安全保障強化と市場原理が衝突します。輸出規制や投資審査が強まるほど、企業は販路拡大しにくくなり、コストも上がります(しかし国家は流出を止めたい)。日本の輸出管理も、リスト規制だけでなく用途・需要者によって広く許可を求めるキャッチオールを採用しており、「知らなかった」では済まない設計です。
第二に、電子戦(電磁波領域)で前提条件が崩れることです。無人機もセンサーも通信も、電磁波環境を前提に成立するため、妨害・欺瞞が増えるほど「つながる・見える・位置が分かる」が当たり前ではなくなります。NATOは電磁波環境における作戦(EMO)を、味方の作戦を可能/強化しつつ敵の能力を妨げる活動として説明しています。
第三に、完成品より部材が輸出管理・供給網の直撃を受けやすい点です。国際輸出管理レジームの一つであるWassenaar Arrangementの管理リストは、電子機器、コンピュータ、電気通信、情報セキュリティ、センサー、航法、海洋、航空宇宙など、まさに周辺部材とソフトの塊です。
つまり重工より部材がまだ掘られていないという直感は、市場構造としても妥当性が高い——ただし同時に、規制と管理の難易度も上がる、ということになります。
世界のパワーマップ:主要国・地域は何を狙っているのか
ここでは国別カタログではなく、読者が説明しやすいように「政策の型」で整理します。
型A:大量配備と商用導入を急ぐ(スピード重視)
米国のReplicatorは、短期間で多数のattritable(損耗許容)自律システムを配備する目標を掲げ、従来型の調達の壁を下げ、部品メーカーやソフト企業も含めて参画余地を広げるメッセージを出しています。
型B:同盟圏での試験・調達・資金を束ねる(エコシステム重視)
European Union圏では、共同研究開発を支えるEuropean Defence Fundなど、域内要件を持つ資金枠が整備されています。
同様にNATOは、DIANAを「デュアルユース(商用/防衛・安全保障)加速カリキュラム」として位置づけ、試験場ネットワークや助成でスタートアップを支援します。
型C:輸出管理(と対露制裁等)で流れを変える(ルール重視)
EUは二重用途物品の輸出管理を制度化し、リスト更新やコンプライアンス要求も含めた運用を行っています。
米国もEARによりdual-use概念を明確化し、規制対象を運用しています。
ここで重要なのは、「資金で育てる」と「規制で止める」が同時に走ることです。デュアルユースは推進される一方で、拡散は止められます(この二重性が企業の悩みの源泉です)。
日本の現在地:2026年度予算の読み方と、強み・依存の論点
2026年度防衛予算案とSHIELDは何を示すか
財務省の資料(令和8年度の防衛関係予算ポイント)では、無人アセット防衛能力の項目として、無人アセットによる多層的沿岸防衛体制SHIELDの構築に1,001億円が示され、モジュール型UAV、小型攻撃用UAV(複数型)、水上艦発射型UAV、艦載型UAV、艦艇攻撃用UAV、レーダーサイト防衛用UAV、小型多用途USV/UUVなど、複数タイプの無人アセットが列挙されています。
また防衛省の要約版では、整備計画対象経費として8兆8,093億円(歳出ベース)を計上し、無人アセット防衛能力を含む重点分野を継続強化する方針が示されています。
同時に、財務省資料ではSACO・米軍再編関係経費を含む総計の考え方も示され、数字の定義が複層である点に注意が必要です。
参議院の調査資料は、SHIELD関連として「無人機同時管制機能の導入に資する実証(22億円)」にも触れており、無人アセットの個別機体だけでなく、同時管制(通信・ソフト・C2)へ関心が向いていることが読み取れます。
防衛と経済の好循環とデュアルユースの位置づけ
経産省側の防衛産業WG資料では、防衛産業を「デュアルユース分野をはじめ『防衛と経済の好循環』を実現する主体」とし、防衛装備移転や民生市場獲得にも取り組む重要性を述べています。
防衛側の検討資料でも、望ましい防衛生産・技術基盤の姿として「防衛と経済の好循環を実現する主体」といった表現があり、デュアルユース品の輸出を含む議論が示されています。
重工より部材が政策的にも重要になる理由
防衛生産基盤強化法(正式名称:防衛省が調達する装備品等の開発及び生産のための基盤の強化に関する法律)は、供給網強靱化、製造工程効率化、サイバーセキュリティ強化、事業承継等を含む基盤強化措置や、装備移転円滑化、秘密保全などを定めています。
これは「完成品企業だけでなく、部材・工程・IT・セキュリティを含むサプライチェーン全体に政策が刺さる」設計であり、周辺領域が主戦場になりやすいと考えられます。
さらに経済安全保障推進法の運用でも、無人航空機や人工衛星等が特定重要物資として位置づけられ、供給確保計画の認定や支援が制度化されています。
無人航空機については、安定供給確保の取組方針が公表され、経済安全保障上の重要性と安定供給の必要性が明記されています。
産業・企業・市場へのインパクト:無人機・通信・センサー・電子戦を「部材スタック」で掘る
ここからが本題です。無人機やUSV/UUVが増えるほど、戦いは「電源・通信・計算・航法・耐環境」の制約に引っ張られます。以下は、一般読者が理解しやすいように、各レイヤーを「何が価値か/なぜ難しいか/デュアルユースで何が起きるか」で整理します。
(A)部材(材料・機構・製造プロセス):量産と代替のボトルネック
無人アセットを安価に大量に使う発想では、最先端素材よりも、調達性・代替性・工程能力が価値になります(例:同等品に置き換えられるか、国内生産できるか、歩留まりはどうか)。防衛側資料でも、供給網強靱化として調達先多様化、代替素材・技術の開発、備蓄などが例示されています。
デュアルユースの難しさは、材料や加工設備が民生用途と共通であるほど、輸出管理・制裁・投資審査の影響を受けやすい点です。実際、輸出管理の枠組みは貨物や技術を仕様(スペック)で規定し、リスト規制とキャッチオールの両面で確認が必要だと整理されています。
(B)電源(バッテリー・電源IC・発電/充電・電源管理):航続と稼働率を決める重要項目
無人機の性能はセンサーやAIに注目が集まりがちですが、現場では「飛ぶ/動く時間」「寒冷・高温での劣化」「急速充電」「保管寿命」「供給量」が上流で効きます。ここは完成品よりも部材企業が強い領域になりやすい一方、経済安全保障側では蓄電池等が重要物資として扱われ、支援や要件が付く対象になっています。
(C)通信(データリンク・衛星通信・暗号・同時管制):無人化が進むほどつながらない現実が前提になる
SHIELD関連で「無人機同時管制」実証が挙げられていることからも、複数無人アセットを扱うにはリンク設計が中核です。
防衛予算の中でも宇宙領域では次期防衛通信衛星、商用低軌道衛星通信器材、衛星通信器材整備などが論点として現れ、通信が投資対象になっていることが分かります。
デュアルユース面では、EUの二重用途物品カテゴリにも「電気通信・情報セキュリティ」が明示され、暗号等が実務上の論点になります。
日本でも輸出管理は技術提供(国内で非居住者に提供する場合を含む)まで射程に入るため、通信ソフトや暗号実装は輸出以前からコンプライアンスが絡むことがあります(一般論ですが制度設計上の当然の帰結です)。
(D)画像処理・データ処理(エッジAI、解析、学習データ):性能はセンサー+計算+データで決まる
無人機の価値は「飛ぶ」より「見つける・識別する・共有する」に寄ります。防衛予算の説明でも、画像解析用データ取得などが言及され、データが能力構成要素として扱われています。
ここで誤解されやすいのは、「AIがあれば勝てる」ではない点です。戦場では妨害や通信断、偽情報もあるため、現場で動く(エッジ)能力と、継続的更新が重要になります(この点は多くの研究が示唆)。
(E)航法(PNT:位置・航法・時刻):GNSS妨害が当たり前になると、設計思想が変わる
航法はニュースでは軽視されがちですが、電子戦が激しくなるほどGNSS(GPS等)妨害・欺瞞への耐性が課題になります。学術的にも、ロシア・ウクライナ戦争を背景としたドローンへのGPSスプーフィング(偽信号)問題を扱う研究が出ています。
重要なのは、これは「無人機だけの問題」ではなく、物流・海運・インフラ点検など民生側にも波及し得る点です(電波干渉の広域化が進む場合、民生利用にも影響が出る可能性があるため)。そのため防衛デュアルユースとしては、航法を「安全保障×産業」の接点で捉えるのが現実的です。
(F)耐環境・信頼性(防水、防塵、温度、振動、塩害、EMI):沿岸防衛は特に厳しい
沿岸・海上・島嶼は塩害、湿度、風雨、振動など、電子部品の故障要因が多い環境です。日本の防衛規格でも、環境試験に関する規格を整備し、米軍規格(MIL-STD-810)を参照していることが明示されています。
ここでのポイントは、「耐環境は完成品の最後の工程」ではなく、コネクタ、基板材料、封止材、電源部品など部材段階から効くことです。したがって、重工よりも中堅・中小・電子部品・素材の出番が増えやすいと考えます。
(G)電子戦(EW)周辺:妨害する側/耐える側のいたちごっこが産業を動かす
電子戦は、通信妨害のイメージだけで語ると誤解を生みます。NATOが説明するように、電磁波環境での作戦は、味方の活動を可能・強化しつつ、敵の能力を妨げるという双方向の概念です。
また日本語の研究でも、西側諸国の電子戦を機能別に電子攻撃・電子防護・電子支援に分類する整理が紹介されています。
防衛予算の説明にも、人工衛星に対する電磁妨害状況を把握する装置を取得する、といった記述が見られ、電磁波領域を状況把握の対象として扱っています。
政策手段:各国は何を使って競争しているのか
まず企業実務に直結するのは輸出管理です。日本では外為法に基づき、政令・省令・通達で規制対象や仕様が具体化され、リスト規制とキャッチオール規制の両面で確認する必要がある、と公式資料で整理されています。
次に産業基盤支援です。防衛生産基盤強化法は、供給網強靱化等への財政措置や、秘密保全の強化、国が製造施設等を取得して事業者に管理委託する枠組みまで含めています。
さらに経済安全保障推進法の枠組みでは、特定重要物資の供給確保計画を認定し、助成や融資等の支援に接続されます。
加えて、装備移転(輸出)ルールも重要です。政府は防衛装備移転三原則と運用指針を改正してきた経緯を整理しており、制度が動いている分野であることが分かります。
トレードオフと実装上の壁
防衛デュアルユースは伸びしろだけ語ると危険で、少なくとも次のトレードオフを理解しておく必要があります。
第一に、安全保障強化(供給網の国内化・厳格管理)と経済効率(グローバル調達・コスト低下)は両立が難しい局面があります。政策側資料でも供給網強靱化や代替開発、備蓄などが例示される一方、企業側には投資負担が出ます。
第二に、規制強化とイノベーションの自由の緊張です。EUでは二重用途物品規制の強化やコンプライアンス要求が整理され、輸出だけでなく技術支援等も射程に入ります。
日本でも外為法に基づく規制は技術提供を含むため、大学・研究・ソフト開発が意図せず関係する場面があります。
第三に、人材と運用です。無人化・ソフト化が進むほど、製造だけでなくサイバー、データ、電波、人間系(運用・教育)がボトルネックになります。防衛予算説明でもサイバー要員やクラウド基盤整備等が言及され、人的・デジタル基盤が防衛力そのものとして扱われています。
今後のシナリオと注目ポイント
シナリオ①:管理された競争が続く(最も現実的)
輸出管理を強めつつ、同盟圏内で共同開発・共同調達を進め、デュアルユース企業を取り込む流れです。NATOのDIANAやEUの資金枠、米国の商用導入加速などが同方向の動きとして読めます。
シナリオ②:ブロック化が進み、部材の二重化(デカップリング)が進む
特定部材・ソフト・暗号・センサーの供給が政治化し、同等品を別系統で持つ必要が増えます。この場合、部材メーカーには機会もありますが、規格・認証・在庫負担が増えます。
シナリオ③:緊張緩和と再接続が進むが、管理は残る
緊張が緩んでも、制度(外為法、EU規則等)は残るため、企業にはコンプライアンスの常設化が求められやすい。
注目ポイントは、
①輸出管理の更新
②特定重要物資の追加・支援実績
③防衛生産基盤強化法の運用
④無人アセット運用(同時管制・電磁波領域)への投資配分
の4点です。
よくある疑問Q&A
Q1. 防衛デュアルユースは「軍事転用OK」という意味ですか?
いいえ。少なくとも輸出管理の文脈では、民生・軍事の双方に使える可能性があるからこそ、輸出・技術提供を管理する、という意味合いが強いです。日本では外為法に基づくリスト規制とキャッチオール規制の確認が必要です。
Q2. SHIELDの1,001億円は「ドローン購入費」だけですか?
公表資料上は、複数種の無人アセット取得を含む体制構築費として示されています。詳細な内訳・仕様・契約先は、公開資料の範囲では断定できません。
Q3. 重工より部材が重要になる根拠は?
政策資料でも、供給網強靱化、代替素材、備蓄、デュアルユース物資を含む素材・部品の供給力強化が論点として挙げられています。完成品の議論だけでなく、部材・工程・IT・サイバーまでを産業基盤として扱う方向性が見えます。
Q4. 参入を考える企業が最初にやるべきことは?
技術や市場調査より先に、「輸出管理(外為法)」の対象になり得るかの棚卸しと、用途・需要者確認を含む社内体制(少なくとも相談窓口)整備が重要です。制度上、リスト規制とキャッチオールの両面で確認が求められます。
Q5. 電子戦はジャマーの話だけですか?
違います。NATOは電磁波環境で味方の作戦を可能・強化し、敵の能力を妨げる活動として整理しており、妨害だけでなく防護や支援(状況把握)も含む概念です。
Q6. 経済安全保障推進法の「特定重要物資」は、企業にどう関係しますか?
特定重要物資について、供給確保計画の認定を受けると、助成や融資など支援につながる制度設計です。無人航空機についても取組方針が公表されています。
Q7. 海外展開(輸出)を狙うとき、必ず見るべき一次情報は?
日本は経産省の安全保障貿易管理(外為法、リスト規制、キャッチオール)です。EUは規則2021/821、米国はEAR(BIS)など、法域ごとに一次情報が必要です。
Q8. 「防衛と経済の好循環」は、どこまで公的に言われているのですか?
経産省の防衛産業WG資料で、デュアルユース分野を含め「防衛と経済の好循環」を実現する主体として期待される、という形で明示されています。防衛側の資料でも同様の表現が見られます。
結論
防衛デュアルユースの本質は、防衛需要が増えることではなく、民生技術・民生サプライチェーンが、防衛の継戦能力(量産・更新・修理)に組み込まれることです。防衛生産基盤強化法が供給網・サイバー・工程まで含めて基盤強化を制度化し、経済安全保障推進法が重要物資の供給確保を支援する設計になっている点は、この方向性を裏付けます。
個人や企業が次に取るべき行動は、「技術トレンドを追う」だけでは不十分で、
①輸出管理・契約・情報管理の理解
②自社技術を部材スタックで再定義(電源・通信・計算・航法・耐環境のどこか)
③供給網の依存と代替可能性の棚卸し
の順で進めるのが現実的です。
参考
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参議院・2026・「2026年度防衛関係費の概要」・立法と調査(PDF)・https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2026pdf/20260303057.pdf ・閲覧日: 2026-04-08
経済産業省・2026・「日本成長戦略会議 第1回 防衛産業WG 事務局説明資料」・政府資料(PDF)・https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/defense_industry_wg/pdf/001_03_00.pdf ・閲覧日: 2026-04-08
経済産業省・2026・「日本成長戦略会議 第1回 防衛産業WG 事務局参考資料」・政府資料(PDF)・https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/defense_industry_wg/pdf/001_04_00.pdf ・閲覧日: 2026-04-08
防衛装備庁・2026・「防衛生産基盤強化法について」・政府資料(Web)・https://www.mod.go.jp/atla/hourei_dpb.html ・閲覧日: 2026-04-08
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佐々木孝博・2023・「ロシア・ウクライナ戦争における電磁波領域の戦いと電磁…」・J-STAGE掲載論文(PDF)・https://www.jstage.jst.go.jp/article/kjoho/8/1/8_3/_pdf ・閲覧日: 2026-04-08

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